2019/12/24
フリッパーズ・ギターデビュー前夜、東京で何が起きていたのか?
中川紀彦
こんにちは。本屋B&Bの中川です。
博報堂ケトルに所属しながら、本屋B&Bでイベント企画も担当している者です。
本屋B&Bは、「ビールを飲みながら本を読むことができる」「毎日イベントを開催している」をコンセプトとして掲げ、2012年7月に東京・下北沢にオープンした小さな書店。今年、おかげさまで7年目を迎えました。
今回は、「いや、それお前が単に話を聞きたいだけだろ」というイベントです。趣味全開。
80年代後半、福岡のど田舎で丸坊主の中学生だった私は、BOOWYをさんざん聴くと同時に、なぜかUKインディーロックの洗礼を浴びておりました。
当時は、ヘヴィメタやハードロック全盛。ボン・ジョヴィやモトリー・クルーなど、マッチョでギラギラで、ドゥンバドゥンバした風潮の中、隠れキリシタンのように、限られた友人と密かに情報やカセットテープを交換していました。
歪まないギターのロックを愛し、UKロック(たまにUS)のことを語り合える知人はほとんどおらず、とにかく情報に飢えていたことを思い出します(当時、NHK-BSの『トランスミッション』や、ピーター・バラカンの『ポッパーズMTV』、発売日から2日遅れてやっと手に入る雑誌の『ロッキンオン』が唯一の情報源だった)。
新譜の情報が入ったところで福岡の天神でもそういったレコードやCDが手に入るわけでもなく、「将来は絶対に東京に行って、西新宿や渋谷で欲しいレコードを買いまくってやる」……と岡崎京子のマンガを読みながら決意したものです。
前置きが長くなりました。
今回紹介するイベントは、そんな私の悶々とした記憶がフラッシュバックした本『ミニコミ「英国音楽」とあのころの話1986-1991』(DU BOOKS)の刊行イベント。
著者の小出亜佐子さんは、私よりちょっと前に、UKインディー・ロック沼にハマり、パンクのスローガンである「自分でやれ」精神でファンジン『英国音楽』を制作。
号を重ねる上で、フリッパーズ・ギターの前身バンド、ロリポップ・ソニックの小山田圭吾、小沢健二両氏ら、後のミュージシャンたちと交流を結び、その後東京の渋谷系につながる音楽シーンの素地を作ったお方。
今回は、そんな小出さんに加え、当時をよく知るペニー・アーケード/ヴィーナス・ペーターのギタリスト石田真人さん、そして元ウッドストック大阪店の薄田育宏さんをお迎えして、あのとき東京の音楽シーンで何が起きていたのか、たっぷりお聞きする予定です。
相当貴重なお話が聞けるはずだと思いますので、興味ある方はぜひ!

■1/24 Fri
小出亜佐子×石田真人×薄田育宏
「『英国音楽』の青春、まだまだ語っておきたい、あのころの話。スペシャル座談会@B&B」
『ミニコミ「英国音楽」とあのころの話 1986-1991』(DU BOOKS)刊行記念
http://bookandbeer.com/event/20200124/
■小出亜佐子さんTwitter
https://twitter.com/asakopastelism

