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連載 : やかん月報

2024/05/21

原宿から渦を作る

船木研

 

原宿のど真ん中にソーシャル・コミュニティ・スタジオ作りました
社会を前に進めるパワーになるべく力強くスチームを!みたいな熱々の気持ちを込めて
名前は STEAM STUDIO 
原宿の新施設ハラカド」の3F

 

 

色々書きたい&お伝えしたいことがあるのでひとりインタビュー形式で書いてみました!

 

商業テナントにエージェンシーが入るなんて初めてだと思うのですが、経緯は?

ケトルはそこにただ入居したのではなく、そもそも3年以上前から東急不動産さんとハラカド開発のコンセプト開発のお手伝いをさせていただいていたのです。

住み着く商業施設、当時のセントラルアパートメントみたいなカルチャーを生み出す「クリエイターズアパートメント」というコンセプトワークや「銭湯があったらいい」などのこれから原宿の施設のあり方のヴィジョンお手伝いをOOAA 大木くん、ケトル 皆川各和、TBWA HAKUHODOのアネーロくんH/デザインの柿崎くんが、させてもらっていたのですが、彼らのこの商業施設への想いや考え方や、リーシングや頑張りをマネジメントとして横からみているうちに私は「ケトルもここに住んでみよう」って思って入居を2年前に決めました。

その頃はコロナ真っ只中で、新しい暮らし方やケトルの働き方を考え、赤坂BIZタワーを離れて、オフィスも移転を計画していた時でした。結果、赤坂元料亭オフィス、原宿ハラカドのスタジオとケトルの新しい働き方のスタートとなったのです。

 

 

クリエイターズアパートメントってなんですか?

クリエイターが住み着くような施設にしたい。
通常の考え方だと商業施設は今まではモノを売る場所だけど、元々原宿セントラルアパートメントがあった地域で糸井さんとか当時のクリエイターが交流して新しいカルチャーを生み出した場所でした。あの勢いと流れをつくれないか?


ハラカドは原宿から人が出会い住み着き、新しいカルチャーを生み出す場所へ。
特に3Fフロアはクリエイターフロア。ケトルは様々な企業さまと関係が深い。原宿という場所から新しいサービスやコンテンツやカルチャーを生み出せるのでは?と考えて企業やクリエイターと原宿のハブになるような拠点としました。

 

 

場があるのはこれから強みになるのですね?

コロナが明けて、テレワークが定着しましたが、あらためてこれから、企業は生活者に出会うこと、リアルに接することがこれから重要になってくると思います。しかしここ東京の真ん中の原宿でPRやPOPUPストアをしようとしたら1週間だけでも数千万円と膨大なコストがかかってしまう。だったらケトルがここハラカドで分け隔てなく誰でもみなさんと直接出会える場所ををもったら面白いことがおこるのでは?その場所から生まれることを配信したら全国世界にも届く。モノづくり、交流の生まれる広義のスタジオにしたいと思ったのです。実際に1か月暮らしてみて新鮮です。一般のお客様がいる場所で普通に会議したりテレカンをしています。若者から修学旅行生、インバウンドなど、様々なお客をみているだけでも飽きません。こんなことは普通のオフィスではない風景でした。

 

 

ケトルがまた自由なことやってるなぁって言われませんか?

この33坪から大きな渦をつくりたいと思っています。
ケトルのリアル拠点事業は下北沢に本屋B&Bという本屋がありますが、
ここハラカドはもっとクライアントサービスに直結し、開かれたサービス事業にしたく、ここはケトルだけでなく博報堂DYホールディングス全体で使ってもらいたいと思っています。HDYは様々な企業、メディア、コンテンツ、IP、サービスなど様々なクライアント様やサービスと向き合っているホールディングス会社だから、ケトルがハブとなってグループ全体でアイデアを出し合ってここから新たなサービスやビジネスを生み出していけたら、たった33坪からでも色々なビジネスを生み出して新たな稼ぎ方も発明できるはずと思っています。そこにケトルの知恵をご提供してより効果的に活性化してくイメージです。

 

 

STEAM STUDIOは儲かるの?

これをよく聞かれます。
収益は短期的に考えていなくて、PLにしてしまうと目先の収益の自転車操業になるので、頑張って本業でみんなで稼ぎながらここを続けていきたく、計上はスタジオ兼オフィスであり広報拠点であり話題を作れば作るほど新しいケトルの知恵の資産になるととらえています。だからみなさん少しでも利用して頂き少しでも家賃の負担を軽減に協力して下さい!

個人的には情報開示しまくりのオープン型の商品開発がいつかしたいって思ってます。
例えばここハラカドのスタジオで商品開発を公開型オープンで行い、コンセプトもプロトタイプも公開で行う。配信もして展示もする、テスト販売もしてみる。PRもハラカド発としてPRし、そこから生まれた商品を全国で販売。ハラカド発がブランドになりその開発商品が売れる。その商品とロイヤリティ契約をしたりできればただの場所が家賃以上のものすごい付加価値を生む事になる。これが理想のゴールです。結論は爆烈儲かる場にしたいですw

 

どなたがスチームスタジオを作ったのですか?

この場所のあり方を考えたのは4人の若手(でもないかもう)
ケトルのPeakの社長ヨンボンさんと鵜川くんと博報堂の横山くん

 

 

実はこの場所を契約した時に実際になにをするか決め込まず、まず場所だけ契約しちゃったんです。会社には「ライブ型マーケティング拠点を原宿、しかも商業施設に入居して実験します。」「渋谷サテライトオフィスを閉めてここに移転します。」とざっくり伝えて決めちゃいました。

オフィス使用する?また本屋兼オフィスにする?など考えましたが、これは若い人が考えた方がいいと思っていてちょうど、2年前にケトルの南とPeakのヨンボンさんとランチした時に、話の流れでこの2人に「この場所のあり方を2人で考えて」と丸投げしました笑。

やかんのケトルと頂上のPEAKって名前の会社だから、”蒸気”みたいなことかな?スチームとか?
みたいにその場でこのスタジオの名前はその場で生まれました。

さらにこの2人と何かアンテナ感度が似ていた横山昴くんが自然と勝手に加わって、内装からスタジオのあり方まで全て彼らのアイデアが詰まっているのです

縦型動画特化型スタジオという考えであったり、クリエイターとアライアンスを組むこと
動画のワークショップや研修などの活用できるなど彼らならではの事業アイデアでした。

実際に今年度の博報堂DYメディアパートナーズの新入社員研修にこのスタジオをつかって縦型動画ワークショップを実施して新入社員が入社してすぐに有名クリエイターと一緒に企業の商品のオリエン・企画・撮影・編集・納品まで2日間でやることができました。このようにアイデア次第でやりようは無限にあります

ロゴデザインは南たちが勢いにまかせて、あの米村浩さんに依頼。快く引き受けて頂きステキなロゴもできました。

 

小杉湯原宿さんとの関係は?

小杉湯原宿の平松さんは3年前のコンセプト開発あたりからお声がけして、色々と一緒に銭湯ビジネスモデルのあり方や原宿小杉湯の周辺の企業のマッチング、PRの価値の作り方などケトルはエージェンシーの視点でサポートさせていただきました。平松さんは次の100年を本気で見据え原宿に銭湯を作る覚悟は素晴らしかった。副社長の関根さんの熱量もすごい!

西新井の堀田湯さんの立ち上げをケトルの皆川村山がやっていて堀田湯の堀田さんも事業家としての視点でアドバイスいただいたり、銭湯を盛り上げるために肩書きや立場を捨ててみんなで夜中に緊急で集まって焼肉弁当食べながら原宿小杉湯の事業計画をみたり、挫けそうな平松さんを励ましたり。一般公衆浴場にできないか模索したり、実は1年間ほんとみんなで毎週定例会をしていました。

すごく思い出がいっぱい。原宿の小杉湯に初めて入らせてもらった時は感無量でした。
引き続き原宿小杉湯のPRのサポートをケトルの下村がさせてもらっています。

 

ハラカド町内会って何ですか?

 

ハラカド町内会はれもんらいふの千原さんのアイデアだっかな?
でもみんなそんな気分で集まっていて言語化してくれました。「テナントで困っているところがあったらみんなで助け合おうみたいな町内会みたいな関係がいいですよね」って。
千原さんはいままで私は仕事をしたことがなかったのですがものすごく越境していてケトルっぽく素敵なクリエイターです。出会うべくして出会った感じです。

町内会のみんなはハラカドの仲間を集めるべく自らリーシングのお手伝いしましたし、その結果すごくいい企業や仲間が入居もきめてくれて、みんなでハラカドのオープンの企画を考えたりみんなでPRリリースしたりして、かってにPR拡散されていきました。普通の商業施設のグランドオープンマーケティングだったら、ハラカドのブランディングやコピーやクリエイティブは誰か一人の有名クリエイターが作り、CMをやり、大々的にアウトドア広告をして行列を取材させる。王道の館系のプロモーション。それを3年前からやめようってみんなで決めていて、入居者みんながそれぞれPRしてグランドオープンを迎えるというOOAA 大木くんの考えたまったく新しい共創型マーケティングでした。なかなかできない体験をさせてもらっています。なのでハラカドは誰が仕掛けたの?ってよく聞かれますが、「東急さんと入居者のみんなです」って答えています。

 

 

入居テナント同士の交流が毎日自然にあるのが通常の商業施設と違う点。夜にはスパチーの角打ちスタジオに集まったり、銭湯入って帰ったり、意外な出会いがあったり、知り合いを紹介したり、箱型の施設ですが下町の〇〇銀座商店街みたいなつながりがうまくはじまり出していますね。

千原さんのクリエイティブスクール事業にケトルの南が講師で参加します。
 

最後に一言お願いします

千原さんの言葉ですが
「原宿で一緒になんかやろう!」

なんでも募集です
ここは普通のオフィスビルと違ってセキュリティコードとか発行しなくても誰でもふらっと
年中来れますなどなどなんでも相談ください〜

 

船木研
1972年神奈川県生まれ。1996年に博報堂入社後、ケトラー唯一のアート系出身CDならではの視点を活かして、企業ロゴ開発からCM、イベント、PR、インテグレートキャンペーンまでメディアにとらわれず手がけている。カンヌ広告祭シルバー、クリオ広告祭ゴールド、ニューヨークADCゴールド、D&ADイエローペンシル、ロンドン国際ゴールド、アジア太平洋広告祭ゴールド、スパイクスゴールド、JR交通広告賞企画賞、読売出版広告賞銀賞、日経広告賞順部門賞、日本イベント大賞グランプリ、JPPプロモーションプランニングアワード金賞受賞、ケトルの赤坂オフィスデザインでグッドデザイン賞など。
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