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連載 : 徒然、原カントくん

2024/05/16

徒然、原カントくん 2024.01.01~02.29

原利彦

本コーナーは、博報堂ケトル執行役員である原利彦が、本業である広告以外の、サブ活動をする際に名乗るアカウント名「原カントくん」の日々の活動記録です。

まずもって、ケトルCEOによる原の労務管理チェックの意味合いが強いと推察される本連載ですが、自分自身を省みる意味合いもこめて、徒然と綴らせていただきます。

 

1月4日(木)

あけましておめでとうございます。

新年初回のBS12『BOOKSTAND.TV』ゲストは、fromハロープロジェクト、つばきファクトリーの河西結心さん。
 

 

高校時代、たった1人からチアダンス部を立ち上げたというリアル『ちはやふる』の如き精神力の持ち主。新年から刺激を受けました。俺も働こう!

帰りスーパーで一人日本酒を買って、飲みながら読書して就寝。映画『PERFECT DAYS』にかぶれたのか、おれは。

 

 

1月5日(金)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』で、国立映画アーカイブで開催中の「和田誠 映画の仕事」をご紹介。
 

 

週刊文春の表紙を40年描き続けた和田誠が、イラストレーターを志したきっかけも学生時代にハリウッド俳優、ジェームズ・スチュアートに似顔絵付きファンレターを送ったら、返事が帰ってきてイラストを褒められたことがきっかけ、だそうな。常に最後まで、映画を仕事というか、ただの純粋なファンでいたんだろうなー。

昼は、渋谷のラジオにて『酩酊と幻惑ロック』の著者である、加藤隆雅( 監修者)杉本憲史(編集者)とご一緒!


 

 

新年初回の真っ昼間から、ブラックサバスをオンエアしているラジオ局はここくらいだろう。

午後、知り合いから新宿ゴールデン街で一日店主やってるから来てくれ、といわれて久々のゴールデン街へ。猫がいるバーで、猫アレルギーの僕はくしゃみを連発しながら日本酒を飲む。

 

 

1月6日(土)

京橋のアーティゾン美術館にマリー・ローランサン展を観にいく。今度、ラジオで紹介するのだ。
その後、京橋の蕎麦やでしっぽり蕎麦味噌をつまみつつ、日本酒をいただく。

 

 

1月11日(木)

テレビ神奈川の『イイコト!』収録。

スタジオにいくと、いつもに増してスタッフ人の空気が重々しい。
プロデューサー曰く「制作資金の調達ができないため、このままだと3月改編で番組が終わるかもしれない。」とのこと。

ここまで続いたことが奇跡に近いが、せめてもの一矢としてスポンサー募集のTweetを行う。そろそろホントにダメかもしれん。

 

 

1月12日(金)

朝、TBSラジオ『金曜ボイスログ』で、「デビュー50周年記念 槇村さとる展」を紹介。

 

 

今年でデビュー50周年っていうんですが、この方凄いのは商業誌デビューが高校1年生ですよ。ということで、まだ67歳。現役バリバリ。

その後、隣の博報堂ケトルへ仕事始め&出社。

午前中は遅まきながら博報堂ケトル新年会。オフィスでお雑煮がわりにシュレスタ翔太特製カレーを食す。
 

 

そして夕方から、「金曜ボイスログ」スタッフとの新年ボウリング退会。俺、二十年ぶりくらいにボウリングしたんちゃうかな。

大人たちがお土産を持ち寄っての、お年賀交換会も行う。
 

 

帰り、せっかくスタッフさんが「二次会いきますか?」と誘ってくれたのに「いや、やめておきます」といってしまった。特に予定も後ろめたいこともないのに。

今年はこんな自分の性格を直して積極的に人に巻き込まれていこうと決意。

 

 

1月13日(土)

BS12『BOOKSTAND.TV』YouTube回が配信。
「金の国」桃沢健輔さんの松本大洋『ピンポン』のプレゼンしびれたなー。桃沢さんが一瞬、スマイルにみえました。
 

 

 

 

 

1月16日(火)

マッチングアプリDine創業者の株式会社Mrk&Co代表の上條景介さんと、ラジオ日経『BIZ&TECH TERMINAL』収録でご一緒。 

 

 

 

いや『Dine』はもちろん凄いけど、この方が東京農工大の学生時代にあの『生協の
白石さん』を発見して世に出した人と知って驚きましたよ。

 

 

1月17日(水)

朝9時〜テレビ神奈川『イイコト!』ゲストは、2ヶ月半ドヤ街に潜入した『ルポ西成』、歌舞伎町のヤクザマンションに住み込んだ『ルポ歌舞伎町』に続く新作『ルポ路上生活』を著した國友公司さん。 

 

 

この後も絶好調に、エスカレートする編集者の要望に応えていったら彼はこの後どうなるのか。國友さんが心配です。

 

1月18日(木)

BS12『BOOKSTAND.TV』。最新刊『50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと』という、またしても長すぎるタイトルの本を刊行したばかりの和田静香さん。
 

 

和田さんは、いつの間にか小泉今日子さんと本屋B&Bでイベントやってくれているほどのコミュ力おばけ。今回もすっかり、メインMCのでか美ちゃんと仲良くなって帰っておられました。

インターンできている、自由学園の学生にも、来年から選挙権が与えられるときいて少し驚いた。そうか18歳から投票できるのか。

 

 

1月19日(金)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』で、近代建築の巨匠・フランク・ロイド・ライトをご紹介。

フランクロイドライトが発明した建築様式がありまして、それが有機的建築と呼ばれる、「プレーリースタイル」。

人工物は決して自然の対義語ではない、と。あくまでそこの土地・環境と調和し共存することを前提として人工物、建築物を設計する、というものなんだけど、彼の代表作で落水荘、という家があるんだけど、そのエピソードが痺れる。

アメリカのピッツバーグにあって「世界一有名なひとんち」とも言われているここですが、アメリカのある大富豪がライトに「滝を眺められる家を設計してほしい」とオーダーしたところ、できたもん見たら、滝の真上に家ができちゃってた。真下にあるから、みられない。

で、さすがその富豪も「おいおい」と文句言ったそうなんですが、フランクロイドライトは一言、
「滝を眺めながら暮らすのではなく、滝とともに暮らしましょう」と言ったそうな。そんな一言でごまかされるか、とも思いますが、この家、いま世界遺産です。

んで、昼は渋谷のラジオで歌人の伊藤紺さんとご一緒。
 

 

元博報堂ケトルSTOVEカンパニーのインターン生がこんなにいけてる歌人になったぞ! 3冊目の歌集『気がする朝』絶賛発売中です。

 

1月20日(土)

早朝、勢いで、Tシャツ裸足にジャンパーはおったままで、日比谷まで映画『ビヨンド・ユートピア 脱北』を観にいく。

 

 

凄まじかった。たぶん脱北の瞬間をおさめたドキュメンタリーは歴史上初じゃないかな。

夜は、新宿レッドクロスまで、どついたるねんのライブを観にいく。かっこよかった!

しかし無茶苦茶寒いな、今日は。
帰り道、某牛丼チェーン店でカレーを食べたのち、知り合いのバーで白ワイン飲んで帰宅。今夜はもう早く眠ろう。


夜、BS12「BOOKSTAND.TV」がYouTubeにリリース。
ゲストは、新刊『50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと』という、またしても長すぎるタイトルの本を刊行された和田静香さん。

 

1月23日(火)

アーティストの森本啓太さんちのパーティーで一緒にカラオケした"ゆずしお"くんこと福田涼介さんが、気鋭の若手実業家であることが判明。早速、株式会社Stack代表としてラジオ日経『BIZ&TECH TERMINAL』にゲストで来てもらいました。 

 

 

こういった場で、若い世代からインプットする場を仕事で用意いただけている環境に感謝しかない。

その後、午後は国立公文書博物館に行き、仕事の下調べ。

夜はボクシングのビッグマッチがあるので、あらゆるSNSやニュース情報を遮断して部屋でウィスキー飲みながら観戦。

いやー、ユーリ阿久井、世界チャンピオンおめでとう! 泣いたよ、おれはもう。

 

1月26日(金)

TBSPラジオで国立公文書館の「みんなで食べよう学校給食」をご紹介。

 

 

興味深い公文書が展示されていて、それが何かと言うと、昭和25年に当時の衆議院議員である苅田アサノ(かんだあさの)さんが衆議院に提出した質問主意書。

端的にいうと、「学校給食に使用されている脱脂粉乳が不味すぎる、と。たくさんのクレームが児童や親御さんから寄せられている、と。ついては、政府に対して、今後も提供を続けるつもりなのか、そして飲みたくない学童が辞退する場合はそれを受け入れることはできるのか、という質問主遺書が展示されている。

政府のアンサーとして、「脱脂粉乳はあくまで学童の健康と福祉のために提供している。よって今後も継続する。そして、特別の事情がない限り自体は受け入れられない」という回答なんだが、あの戦後の食糧難の時代にこんだけ言われるって、どんだけ不味かったのか。

昼は、渋谷のラジオに移動して、渋谷のラジオ高校生インターンに参加中の、自由学園高等科2年酒井さん小竹さんアマディさんと、ドキュメンタリー芸人・コラアゲンはいごうまんとパチリ。
 

 

力ずくで「新しいラジオのリーダーズ」結成!

夜は、博報堂ケトル18年目の大同窓会。

 

(上)2010年前後のケトル
(下)2024年のケトル
『どぉなっちゃってんだよ』聴きながらへべれけになって帰宅しました。

 

 

1月27日(土)

なぜか原カントくんではなく、本業人格で、若者の教育の未来を問うシンポジウムに参加。東京国際フォーラムですよ。
 

 

我ながら、いい発言を引き出せたんじゃないか、と思う。

帰り、新橋まで銀座のガード下を歩いたんだが、いつのまにかオシャレなナンパ横丁みたいになっていて驚いた。

 

 

1月28日(日)

上野の東京国立博物館へ。『本阿弥光悦の大宇宙』をみる。
帰りに、上野で日本酒飲んだらもう酩酊にも程がある状態になって、ただの平坦な道ですっころんじゃった。

スーパーマリオみたいなインバウンドのアラブ人に「ダイジョウブデスカ」とカタコトで声かけられたときは恥ずかしかった。死にたい。

 

1月30日(火)

PR会社のフロントステージ千田代表にお誘いいただき、都内某所で行われた「旭酒造・桜井社長を囲んで獺祭を飲む会」に潜入成功。
各界のリーダーが居並ぶ中、恐縮しつつも桜井一宏社長からとっておきの獺祭blueを頂く。生きてりゃたまにこんな素敵な夜がある。

ケトルはメルカリの仕事でお世話になっているが、まさか会長の山田さんにここでご挨拶できるとは。
 

 

そして、「しいたけプリンス」こと杉本和英社長からお土産で頂いた謎の粉を先程、ランチのチャーハンにふりかけたところ、脳みそ痺れるくらい感動の味に確変。この粉はヤバい。なんなんだこれ。

 

 

1月31日(水)

月末の締め日ということで、ケトル管理部は鉄火場と化す。怒涛の勢いで会計処理をしている管理部の皆様の横で、僕はといえばポチポチと最終承認をするのみ。無力!

極力、邪魔にならないように少し離れた席でビールをちびちび飲みながら、24時前に一足先に退社。管理部のみなさま、実におつかれさまです。

 

2月2日(金)

東京国立博物館で開催中の『本阿弥光悦の大宇宙』をラジオで紹介。
 

 

本阿弥光悦、名前は知っているけど案外、何をした人かわからない人も多いんじゃないでしょうか。というのも、彼がやったことがあまりに多才でかつ一つ一つが深すぎるあまり、逆に実体がつかみきれない。彼一人で国宝2点、重要文化財18点を残しているって、本当に実在したのか、この人は。

昼は渋谷のラジオに移動。
漫画家のスズキロクさんとゆるっとトーク。しかし、寒いや。

 

 

夜、帰宅してサッカー日本代表のアジアカップ・イラン戦をみたけど負けました。

 

 

2月5日(月)

やかんみがきで朝から出社。
ケトルの代表者によるコンテンツ・プレゼンバトルを行う。
もし俺があてられたら、昨日みた『ポップスが最高に輝いた夜』をプレゼンしたことだろう。

午後、雪がふるぞってことで早々に帰宅。
絶好調に雪が降り始めたけど、テンションがあがるのはなぜだろう。
今夜は暖かくして過ごそうっと。

 

2月6日(火)

ネット空間での集客支援のエキスパートGMO TECHの鈴木明人社長が足元悪い中、スタジオにきてくださいました。鈴木さんの澱みないトークでバッチリ収録done。 

 

 

2月7日(水)

BS12『BOOKSTAND.TV』オンエア、
超人的選挙ウォッチーの畠山理仁さん。畠山さんの #NO選挙NOLIFE な生き様をでか美ちゃんと伺いました。 

 

 

 

 

 

そう。「国のお金でこんなに楽しめるフェス、なかなかないよね」ってお話です。
隣の台湾の総統選選挙なんて投票率71%とか、だそうですよ。

夜は池袋のあうるすぽっとにて、劇団かもめんたる『ゾンビいまさら』初日を鑑賞。

槙尾さん演じるムサシのクズっぷりにいちいち爆笑しつつ、う大さんでしか書けない「ゾンビが出てこないゾンビもの」の仕掛けにもってかれてしまいました。またあの町民たちにあいたいよ。そんで何故か脚本まで全員タダでもらえたぞ。

 

 

2月8日(木)

ラッパーのダースレイダーが博報堂ケトルに来て、自由学園の高校2年生のお二人、酒井さん小竹さんとラジオ収録してくださいました。
ダースさんの新刊『イル・コミュニケーション』をテキストに、来年から選挙権を得る17歳お二人とフリースタイル。
 

 

ダースさんといえば、MC漢率いる鎖グループのレーベル、BLACK SWANの初代代表ですよ。ダースさんの気合が高校生に伝承されたことを願います。

 

2月9日(金)

本屋B&Bで、スズキロクさんのイベント立会い。

現在、本屋B&Bで「文化系トークラジオLife」2023年のおススメ本はこれだ! フェアやってます。

 

 

帰り、1年ぶりくらいに衝動的にラーメンをたべたくなり、深夜1時に下北沢の家系ラーメンを食す。

 

 

2月11日(日)

BS12『BOOKSTAND.TV』最新回配信、ゲストは映画史研究家の伊藤彰彦氏。
『仁義なきヤクザ映画史』めちゃくちゃ面白いですが、ヤクザ映画の本というより、むしろ普通に本職の方々の抗争史でした。こんだけ組織の実名がバンバン出てくるのも流石、出版元が文藝春秋です。
著者の伊藤彰彦氏とメインMCでか美ちゃんとパチリ。伊藤さんの過去作『映画の奈落』も名著ですよ!

 

2月16日(金)

朝、TBSラジオで遠山記念館の『雛の世界』をご紹介。

なにが一番すごいかと言えば、遠山家に代々伝わる『雛段飾り』ですよ。

日興証券創業者の遠山元一が、大正9年に生まれた我が娘の初節句を記念してこしらえた雛段飾り。
(下のチラシの上部にあるやつ)
 

 

もうね、大正時代の超金持ちが、超本気出してつくった雛段飾りなんで、えげつないことになってます。

思わず座敷で、正座してひれ伏してしまいました。

昼は渋谷のラジオで、新刊『限界分譲地』が話題の吉川祐介さんとご一緒。
 

 

吉川さん自身、千葉の限界分譲地に住んでいて、ここまで来るのに120分間かかったそうです。京都に着きかねないよ。

夜、本屋B&Bで日本唯一のアウトサイダー・アート評論家の櫛野展正さんに逢えました。『水道橋博士のメルマ旬報』が終わって以来か。

 

2月20日(火)

2015年から博報堂グループ入りされた株式会社エッジ・インターナショナルの麻生社長と杉田常務とご一緒。「ケトルと一緒に打ち合わせしましょう」「なんなら!」ということでラジオNIKKEI『BIZ&TECH TERMINAL』にご出演いただきました。
 

 

しかし俺のオデコはなんでこんなにテカっているのか。

 

2月23日(金)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』で、エコール・ド・パリの女性画家、マリー・ローランサンをご紹介。
イントネーションが悪く、マリーローランさんに聞こえていたらすみません。マリーローランサンです。
 

 

昼は渋谷のラジオ『渋谷のほんだな』にて、旧共産圏の異物をこよなく愛す謎の写真家・星野藍さんとご一緒。
この方、知らないうちに日本広告写真協会特別賞を受賞しておりました。 

 

 

 

夜、BS12『BOOKSTAND.TV』の最新回が公開。
ゲストはでか美ちゃんが教えてくれた気鋭の芸人・サスペンダーズ。
令和のどくだみ荘こと、「若手芸人達が集うキモいシェアハウス」略してキモシェの実態に迫ります。
 

 

 

 

 

2月25日(日)

長く酒井若菜さんとご一緒してきた、WEBマガジン『&Q』がついに終了。
終了の理由は、酒井若菜さんも言えないってことなので、もちろん僕も言えません。

 

 

 

残念だけど、酒井さんご一緒できたことは心の底から嬉しく思います。酒井さん、実にお疲れ様でした。

 

2月26日(月)

わーい、出版業界で働き始めて15年。
ついに出版業界の老舗専門紙『新文化』の1面に載ることができたぞ!
 

2月28日(水)

赤坂の博報堂ケトルで、作家・木爾チレンさんと自由学園高校生2人との読書会を行う。テキストはチレンさんの傑作の誉れ高い『神に愛されていた』。

 

 

俺もこの本、高校生くらいのときに読みたかったなー。これにて自由学園の17歳コンビともしばしのお別れ。
大人になっても、数年に一度くらいは僕のことを思い出しておくれ。
(了)

 

原利彦
1975年香川県生まれ。1998年博報堂入社。営業職、媒体職を渡り歩き、出版社・ゲーム会社といったエンタテイメント業界を営業として担当。同時にさまざまな博報堂のコンテンツビジネスにも参画。2009年から博報堂ケトル参加。広告会社の営業をバックボーンとしたビジネス構築力と、メディアスキル、そして精神的タフさを武器に、企画から、ビジネスとしての着地までの責任を持ったコンテンツプロデュースが得意。
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