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連載 : 徒然、原カントくん

2024/07/05

徒然、原カントくん 2024.05.01~06.30

原利彦


本コーナーは、博報堂ケトル取締役COOである原利彦が、本業である広告以外の、サブ活動をする際に名乗るアカウント名「原カントくん」の日々の活動記録です。

まずもって、ケトルCEOによる原の労務管理チェックの意味合いが強いと推察される本連載ですが、自分自身を省みる意味合いもこめて、徒然と綴らせていただきます。

 

5月3日(金)

GWにもかかわらず、朝7時起きして絶好調に赤坂に出社。
それでも赤坂駅は、観光客で賑わっている。 

 

 

 

TBSラジオで、おもむろに「サントリー美術館コレクション展 名品ときたま迷品」展を紹介。

日本において一番、和洋折衷の作品が作られたのは明治維新後の幕末から明治初頭なんだけれども、それより前に和洋折衷の作品が作られた時期があった。それがいつかというと16世後半の桃山時代。キリスト教が日本に伝来してきて、キリスト教を大名たちに布教する意味でも西欧のアート技法が日本の職人にも伝授されていったそうな。

桃山時代につくられたバックギャモンのプレイボードや、西洋絵画風屏風図など、なんともいえん迷品がラインナップされてました。

そして、昼は渋谷のラジオで、『ルポ路上売春』の著者、高木瑞穂さんとご一緒。

 

 

 

真っ昼間のGWからする話しちゃうぞ、これ。

高木瑞穂さん、名前だけで勝手に若い女性かと思っていたらなかなかコクのあるダンディでびっくりしました。

放送終了後、バイクの部品交換で世田谷のバイク屋さんに向かうも途中から雨がふってきてビチャビチャ。

 

 

5月10日(金)

GWも気がつけば終了ー。この一週間、たくさんビールを飲んでしまった。
と、言いつつ、昼は渋谷のラジオで、ジャパニーズハードコアの生きる伝説、DEATHSIDEのISHIYAさんとご一緒したぞ。

かつて大晦日、一方的に新宿 ANTIKNOCKで恒例のカウントダウンライブを拝見したことがあったが、まさかISHIYAさんと横並びでラジオの生放送に出れるとは!

 

 

新刊『静岡ハードコア』のプロモーションにおこしいただいたのですが、冒頭から「拉致」「監禁」「ヤクザ」というワードが出てくる音楽本を始めて読みました。

帰りに神宮前ハラカドの屋上テラスで、ビールいっぱい飲んで心を落ち着けて帰社。

 

5月11日(土)

夜は夜とて歌舞伎町へ。

新婚の鈴木涼美さんとB&B読書会仲間と、旦那様である「鮨を握れる現役ホスト」シュンさんが握ってる歌舞伎町の鮨屋にいって押しかけセレブレーションしてきたぞ!
 

涼美さん、今年の正月まで独身で僕と同じ立場だったのに、今年に入ってほぼワンクールで、出会い・結婚・妊娠という往年のテレビドラマばりのスピード感で生きておられた。やっぱりこの人はすごい。笑顔が優しくなった気がするよ。

 

5月16日(木)

わい!『パッチギ!』『フラガール』など、僕の生涯ベスト映画の生みの親、映画プロデューサーの李鳳宇さんとラジオ日経でご一緒できました。
ポン・ジュノを僕に初めて教えてくれたのもこの人。感無量。
 

 

改めて、本当に誠実な映画人だと思いました。

ラジオNIKKEIのある虎ノ門の近くに、むかしテントでできた映画小屋があって、そこでうっかり当時の彼女と観た『ハナ 奇跡の46日間』っていう映画が最高で号泣したんですよーって話をしたら「それ、買い付けたの僕です」って言われてびっくりしたな。

5月16日(木)

意味なく、神宮前ハラカドのSTEAM STUDIOで仕事をしてみる。

本屋B&Bの本の自動販売機。案外侮れない売上。
 

 

今のところ売れ筋商品ナンバーワンは『ぐりとぐら』!
たぶん、子供連れがキッズパークと勘違いして入ってくるからだろうな。

 

5月17日(金)

早朝、赤坂の吉野家で朝定食を食す。企業戦士と酔っ払いのヤカラが同居するなんとも言えない空間。

その後、TBSラジオ『金曜ボイスログ』で「幕末の外交官-幕臣柴田剛中とその資料-」を紹介してきた。

この方を知らない人多いと思うけど、案外すさまじい人生なのだ。

 

 

 

幕末の外交官というか外国奉行の方だったんだけど、激動の時代にあらゆることの板挟みになっていて、それが全部日記になって残ってます。

ハリスとの江戸と大阪の開港窓口に任命されるんだけど、、幕府の上司にそのこと伝えたら「江戸と大阪なんて開港できるわけねーだろ、もっと田舎の港にするよう交渉しろ!」といわれてあーだこーだやっていたら、生麦事件でお侍さんが通りがかりのイギリス人を斬り殺しちゃってっていう大問題も勃発し、アメリカとイギリス両面で怒髪天なトラブルに。
頭がハゲそうな状況のなか必死でなだめすかし、絶妙のバランス感覚で持って、開港を江戸→横浜、大阪→神戸に誘導することに成功した隠れた偉人が、彼です。

その後、得意先との打ち合わせで虎ノ門に出頭したのち、今度は渋谷へ。
荘子it(ラッパー/トラックメーカー)さんとトークしてきたぞ!

 

 

才気みなぎる彼は、実は友達の漫画編集者の旦那でもあるのだ。
今度、おうちに遊びに行きたい、と思います。

 

5月21日(火)

神宮前STEAM STUDIOで初のTVKテレビ神奈川『イイコト!』の収録。
もはや神奈川でもなんでもない気もするが、まあいいでしょう。

これまでのオンボロスタジオから一気に快適なスタジオに変更して、スタッフともども大喜び。

 

子どもたちを児童労働から救うNGO団体エース代表の岩附さんと記念にパチリ。

 

5月22日(水)

BS12で映画『舟を編む』を地でいく三省堂執行役員、山本康一さんと辞書トークしてきたよ。

『大辞林』は初版から第四版まで三十年かかっているそうです。BSの深夜とはいえ、なかなか貴重なことやってるなこの番組。
 

 

 

 

 

5月24日(金)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』にて、「テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本」をご紹介。

 

 

 

古代ローマと日本の風呂文化がまるで地続きに見えるような展示なんだけど、よく銭湯にあるケロリンの洗面器、関西と関東で大きさが違うって知ってました?

どうやら、かけ湯をする際に、関東はシャワーで身体に水をかけてから湯船につかるそうなんだけど、関西は湯船からダイレクトに洗面器で湯をすくってそれを身体に書ける文化だそうな。なんで、関西のほうが大きいと湯をすくうのに重いので結果、いつの間にか一回り小さくなっているそうな。(まったく役に立たない知識をそっとどうぞ)

その後、下北沢に移動して本屋B&Bでちょっと面倒くさい打ち合わせをしたのち、横のADDAでカレーを食べる。何回もいうけど、僕にとっての下北ベスト1カレー暫定1位は、ここADDA!

その後、渋谷のラジオで、下北沢駅前劇場で絶賛上映中の『さかさまのテミス』の作・演出の友池一彦さんとご一緒。

主演は、かつて一緒にお仕事した二宮芽生ということで、みんな勢いが出てきて嬉しい。

 

 

13時に番組が渋谷で終わって、直後、「14時開演の芝居の前説しなきゃ」と言い残してダッシュでスタジオを去っていかれました。
よく来てくれたぞ、この人!

 

5月25日(土)

BS12『BOOKSTAND.TV』に仏像大好き芸人・みほとけさんが南無ーっと登場!
 

 

「原さんの推し仏はなんですか?」と突然きかれて、普通ないよ!そんなもん。

すべての仏をアイドルに例えていく、みほとけさんに圧巻されました。南無ー!

 

夜は、なんと本屋B&Bで「アメリカではイチローよりも有名」と言われたプロレスラーTAJIRIさんが来てくださいました。
 

 

月一世界一周しているYouTuber小林邦宏さんとの「たびかるジャンクション」公開収録。あのTAJIRIが本屋B&Bにいる風景がヤバい!

下北沢と赤坂からまんじりとも動かない僕は「本屋を一周することは、世界を一周することに似ている」の言葉だけを支えになんとか2時間のトークイベントを終了ー。
 

 

イベント中、昔、阿佐ヶ谷に住んでいたときによく行っていたロックバーの店主から実に10年ぶりくらいにLINEがきていたので、夜中に顔出してくる。

平成のままでなんも変わってなかった。この店だけ10年間寝ていたのだろうか。

 

 

5月31日(金)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』で、「Beautiful Japan 吉田初三郎の世界」をご紹介。

 

 

 

吉田初三郎といえば「大正の広重」と呼ばれたスーパーイラストレーター。双六の地図みたいな、鳥瞰図というパノラマ地図を描いたことで有名な絵師である。戦後しばらく忘れられていたが、近年、再評価が高まりここに古典が開催。

その後、隣の赤坂ケトルで打ち合わせをしたのち、昼は渋谷のラジオでお笑いコンビ・ずんのやすさんとご一緒。 

 

 

ずん、キャイ〜ンという浅井企画の仲良し4人組の旅の記録について語っていただきました。

夕方、オフィスに戻るとオフィス管理部の方から厳かに届けられた包みを開く水道橋博士の新刊『本業2024』だった!
最近出た本のなかで一番の存在感。本屋の僕が言うので間違いない。表紙のイラストはメルマ旬報仲間のフランス在住・村中誠さん。週末、読ませていただきます。
 

6月2日(日)

廃墟と性愛をライフワークとして撮り続ける写真家・那部亜弓さんが新刊、本日、『HOTEL目白エンペラー』をひっさげて博報堂ケトルに来てくれたぞ!

日本が高度成長期に採算度外視でつくられていたラブホテル300件を撮り溜めた貴重な歴史的資料ですよ、これは。
 

 

ケトルでなにやってんだ、俺は。

 

6月3日(月)

ハロプロのギャグマシーンこと、岸本ゆめのさんとBS12の番組でご一緒。
彼女直筆のノートに、彼女の真面目でストイックな性格が滲み出ています。
俺もあと10倍働こう!

 

 

 

 

帰り、中目黒の川沿いの道を歩いて帰宅していたら近所の服屋さんの店員から呼び止められてうっかり衝動買いしてしまった。

 

6月7日(金)

朝も早よからTBSラジオで雑誌『ミュージックライフ』×道玄坂通の謎企画をご紹介したのち、即出社。

 

 

 

ちなみに、『ミュージックライフ』は日本で始めてビートルズの独占インタビューに成功した雑誌でもあります。

そして生放送が終わってすぐに博報堂ケトルの研修合宿に合流。

博報堂ケトル恒例の研修合宿、今年のディスティネーションはまさかの東京    !
朝、神宮前ハラカドのSTEAM STUDIO集合→原宿のギャルカルチャー学んだ後、もんじゃ。

 

 

 

ビール飲みすぎて、午後の研修で少し眠ってしまったことをここだけに記しておきます。

 

6月8日(土)

ケトル合宿を途中で失礼して、神保町の如水会館の東京丸高会に出席。

なんと僕の母校、香川県丸亀高校の同窓生が一気に集まる会合に講師と呼ばれてしまっていたのだ。

 

 

 

最前列の最高顧問の方が「丸亀高校 昭和25年卒」ということで御年94歳!

背筋ものびるってもんです。
しかし高校の校歌を30年ぶりにきいたけど、案外イントロなったら思い出すもんだなあ。

 

6月13日(木)

朝、ケトルでうちあわせをした後、神宮前ハラカドでJ-WAVEの渡邉さんと打ち合わせ。

まだ今は書けないけど、面白い取り組みが秋からできそう。

打ち合わせ後、ハラカド屋のベトナム・バインミー屋さんでベトナムのビール333を一人飲んでクールダウンし帰宅。

 

6月14日(金)

TBSラジオにて三島喜美代さんをご紹介。ゴミでアートを作る人は多いが、アートでゴミをわざわざ作る人は珍しい。

 

 

 

そして、この放送が終わって2週間後に三島喜美代さんは永眠されてしまいました。自分の個展が開催中のタイミングで天に召されるケースは珍しいが、きっと悔いのない人生だったのだろう。絶対、そうだ!絶対。

昼は渋谷のラジオに移動して、謎の本屋「古本興業」を運営する若林凌駕さんにご挨拶。水道橋博士の日記では動向ウォッチしてましたが初対面の彼。
 

 

今度は若干22歳ということで、久々にイキのいい文系少年が現れたぞ。

夜は、神保町の出版クラブに移動して、細田昌志さんの『力道山未亡人』小学館ノンフィクション本大賞受賞パーティーの末席にドサクサまぎれて参加。

小学館社長、田中康夫さん松尾潔さんといったエグゼブティブにまじって、テレビのすきまさん、立川談慶さん、スージー鈴木さん、原田専門家といった博士界隈の活動家が混じっていて場違いっぷりに笑った。 

 

 

 

細田さん、改めておめでとうございます!

6月15日(土)

昼間、誘われて月野帯人さんのファンクラブイベントのお手伝いをした後、しれっと、渋谷のO-EASTで『やついフェス』を見学。 

 

 

サニーデイ・サービスのライブがどうしても観たかったのだ。
俺は20歳からサニーデイ・サービスをきいてきたけど、今もこんな新鮮な感動で彼らの音楽を聴いているとは!
感慨深いよ、まったく。

6月18日(火)

そしてこないだ新刊『力道山未亡人』で小学館ノンフィクション大賞を受賞したばかりの細田昌志さんとラジオNIKKEIのビジネス番組『BIZ&TECH TERMINAL』でご一緒しました。ちなみにビジネスの話はほぼゼロ。
 

 

その後、赤坂ケトルオフィスで秘密の打ち合わせを少々。

夜、BS12『BOOKSTAND.TV』最新回が放送。
ゲストは先日、日本武道館での公演を終えたばかりの錦笑亭 満堂さん。
師匠である「ピンクのコーラック」こと好楽師匠をいじりまくった新刊『ウチの師匠がつまらない』のお話を中心に伺っております。
 

 

 

 

聞くと、好楽師匠を好きにならずにいられないエピソードの連発です。

 

6月20日(木)

神宮前ハラカドSTEAM STUDIOにてTVKテレビ神奈川『イイコト!』収録。生ギターで「スマイル」演奏してくれたワタナベイビーさんと、新刊『天気で読み解く名画』が話題の気象予報士の長谷部愛さん。
そして、メインMC伊東友香さんと、日本一口数の少ないMCと僕が断定している黒川隆介さんでパチリ。

 

本番前、STEAM STUDIOの楽屋で軽くリハするワタナベイビーさん。

 

 

ワタナベイビーさんがやっているホフ・ディランも20歳の頃から聴いているんだよなー。こんなところでご一緒する日が来るとは、これまた、しみじみ。

 

6月21日(金)

朝、TBSラジオ『金曜ボイスログ』で、「ABAB閉店大大大感謝芸術祭」をご紹介。
上野にある商業施設ABAB、ここが今月いっぱいで78年におよぶ歴史に幕を閉じるって知ってました?
ということで、若手アーティストが「どうせなくなるんなら」ってことでほぼやけっぱちのような芸術祭が開催されています。 

 

 

 

館内がどんどん撤退していっている中、ディストピアの中の最後のお祭り感がすごい。完全にサイバーパンク味あふれる展示となっていた。

 

6月23日(日)

やることないんで、自宅からほてほて代々木公園まで散歩。
代々木公園のイベント広場でジャマイカフェスをやっていたぞ。
 

 

ってことで、当然、巨大ウーファーの前に陣取って昼間からレゲエ聴きつつビールを飲む。もう、たいていのことがどうでもよくなってきたな。ヤーマン!

(了)

 

原利彦
1975年香川県生まれ。1998年博報堂入社。営業職、媒体職を渡り歩き、出版社・ゲーム会社といったエンタテイメント業界を営業として担当。同時にさまざまな博報堂のコンテンツビジネスにも参画。2009年から博報堂ケトル参加。広告会社の営業をバックボーンとしたビジネス構築力と、メディアスキル、そして精神的タフさを武器に、企画から、ビジネスとしての着地までの責任を持ったコンテンツプロデュースが得意。
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