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連載 : 徒然、原カントくん

2025/04/02

徒然、原カントくん 2025.01.01~02.28

原利彦

本コーナーは、博報堂ケトル取締役COOである原利彦が、本業である広告以外の、サブ活動をする際に名乗るアカウント名「原カントくん」の日々の活動記録です。

まずもって、ケトルCEOによる原の労務管理チェックの意味合いが強いと推察される本連載ですが、自分自身を省みる意味合いもこめて、徒然と綴らせていただきます。

 

1月1日(水・祝)

2025年、プレイボール!!

年末に近所の飲み屋で出会ったばかりのおじさんから、「今年の7月で地球終わるよ」と、断言されたのだが本当だろうか・・・。怖いよ。


と言いつつも、2泊3日で慌ただしく地元・香川県に帰郷。

地元の近所にある、謎のカタパン屋をチェック。創業1896年。

 

 

たぶん、日本一硬いパン屋です。

マジで歯が欠けかねない、ほぼ武器のようなパンで、和楽の記事にもなっていました。

 

1月7日(火)

本屋B&Bでサニーデイ・サービス・曽我部恵一さんと芋煮を食べる会を開催。

なんで芋煮かというと、山形県出身の國井久嗣さんがインディーズフェス「芋煮ロックフェス」を毎年、神奈川県三崎港で開催しておりまして、そのイベントに共鳴しているのが曽我部恵一さん。

二人と親交のある僕をMCにしてイベントをやろう!と盛り上がった結果、新年早々のこの開催になりました。

本屋の前で絶賛、芋煮を調理中。

 

 

曽我部さんと音楽の話はほぼせず、芋煮ロックフェス主宰の國井さんと熱い芋煮トーク。

曽我部さん、呼んでおいてなんですがよくぞこのイベントに出演いただけたな、と。最後までファンの皆とのサイン会まで応じていただき、曽我部さんのことを好きにならずにいられない。

サニーデイ・サービスの名作『東京』が出たとき、僕は京都に住んでいて、毎日、烏丸丸太町の6畳部屋で聴いていたんだよね。

僕にとって『東京』のアルバムジャケットを観ると、どうしても鴨川を思い出す。
実際の場所は、千鳥ヶ淵だけれども。

 

 


國井さんは、ちゃっかりサニーデイの1st『若者たち』のレコードにサインをもらっておりました。

 

 

本屋B&Bの自転車できたのだが、勝手に芋煮を肴に泥酔してしまいまして、電車で帰宅。
あとから取りに行かなきゃ。なにやってんだ、俺は。

 

 

1月8日(水)

『オードリーのオールナイトニッポン』でもお馴染み、放送作家にして芸人のサトミツさんこと佐藤満春さんがゲストにきてくださいました!
自称"凡人"の凄い人。

 

でか美ちゃんと収録後にパチリ。YouTubeでも公開中です。

 

1月10日(金)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』一発目。エイヤ!と起床。

 

 

太田記念美術館で開催中の展示『江戸メシ』をご紹介。

 

 

この絵、歌川国芳「縞揃女弁慶 松が鮨」。

これね、松が鮨というのは江戸末期当時、もっとも高級と言われていた最高級鮨屋だそうな。

今で言う錦糸町のあたりにあったそうだが、一番安いコースで3両らしい。1両=4万円だから、12万円の鮨コース。港区でもそうないよね。

何食べているかというと、この絵をみると卵の巻き寿司。当時、お鮨で最も人気のあったネタが卵だったそうな。高級品だったね。で、一方、今で言う大トロ、これなんて今だと一番人気だと思いますが、当時は、まずいってことで捨てられていたそうです。

そして鮨の話のあとは昼は、渋谷のラジオに移動して、カリスマカレーの『独歩ちゃん』とカレートーク。 

 

 

 

この人、すごい方で、もともと中野区で『久遠の空』という伝説的なもつ焼き店を経営していて食べログの中野区の飲食店でナンバーワンをとり、全体も0.00005%しかとれない食べログアワードを2年連続受賞。

その後、何かを悟ったのか、突然店を閉め、秩父の山中にてラーメン屋の間借りで『カレー屋 独歩ちゃん』を開業し、それがまた大人気になって本も出た、っていうね。

お土産にカレーをいただき、あとで部屋で温めて食べたけど、うまいを超えた未知の味。なんだかすごいもんを食べた。なんだこれは。

 

1月11日(土)

3連休きたー。

知り合いから旅行中の猫の世話を頼まれ、1泊2日、その人の家で猫と二人だけで過ごす。
 

 

猫のおなかをさすりながら、人んちでビール飲みながらNETFLIXを観ている。幸せってこういうことかも。

いま都内幸福度ランキング、結構上位にいる気がするよ。

 

 

1月13日(月・祝)

本屋B&Bまでホテホテ散歩し、ビールを飲みながら本を読む。

何度、同じコースの休日を過ごしただろう。でも、同じ1日は存在しないんだよね。
 

 

この本の内容最高!だけど5,500円は高いわー。

円安の影響は翻訳本にも来ているのかな。

 

1月15日(水)

ハラカドのSTEAM STUDIOで、TVKテレビ神奈川『イイコト!』収録。
ゲストは映画監督の青柳拓さん。
 

 

青柳監督の『フジヤマコットントン』は、全義務教育課程で観せてほしい傑作だ!

 

 

この監督を推したい。

 

1月16日(木)

ひょんなことから、元博報堂ケトルの皆川壮一郎、清水佑介、畑中翔太、そして元博報堂の金そよんと祐天寺の会。 

 

 

 

おもろの宴でした。

みんな、一生懸命生きている。俺も命がけで生きなきゃ。

 

 

1月17日(金)

おいおい、どうやら某テレビ局が大変なことになってきたぞ。本日、社長が会見するらしい。

そんなニュースをみつつ、赤坂のTBSへ。

TBSラジオ『金曜ボイスログ』で、青山義雄展を紹介してきたよ。
 

 

この人は、デッサンがどーのこーのというよりは、色の凄みで勝負!という方。

ヨーロッパで「アオヤマブルー」とよばれ、熱狂的なファンを持つ彼の青は、みつめているだけで引き摺り込まれるような美しさと怖さが同居している。

「キタノブルー」が席巻するより80年も前に、そんな日本人がいたんだなあ。

 

 

1月19日(日)

本屋B&Bで哲学フェアを開催中。

 

 

そのまま部屋に戻るのもなんだかな、ってことで、下北沢の「ばん」で一人モツ焼きと瓶ビールをかまして帰宅。

 

 

1月20日(月)

昨年の夏に縁日でテキ屋のおじさんから買ってきたヤドカリ。いまも部屋で生存している。

ヤドカリは気温が14度以下になると死んじゃう、とネットにかかれていたため、先月から部屋で全暖房を24時間マックスにしいたところ、12月度の電気料金が5万円近くの通知がきて、しばしおののく。

ここまで来たら、俺はもうこのヤドカリと春を迎えるぞ。

 

 

1月21日(火)

本屋B&Bで、「博報堂ケトル選書フェア」がスタート。

 

 

12月に、博報堂ケトルの全社会議「やかんみがき」で、各社員からプレゼンしてもらった上位6作品を展開中ー。

みんな、意外な本を推してきて、面白かったな。

 

 

1月23日(木)

BS12『BOOKSTAND.TV』で、極地探検家の角幡唯介さんとご一緒。

新刊『地図なき山 日高山脈49日漂泊』に着いてお話しうかがいました。最後記念に、でか美ちゃんとパチリ。

 

 

 

ちなみに今現在、角幡さんは北極にいる模様。

スケールが大きすぎて理解が追いつきません。

 

1月24日(金)

本日ははひたすら、メディア収録デー。腹をくくって、早朝からブラックコーヒーを飲み干す。

まず、朝はTBSラジオで『手塚治虫 ブラック・ジャック展』を紹介。
 

 

手塚治虫の功績はひたすら語り尽くされているので、本作のキーマンとして『少年チャンピオン』の2代目編集長だった壁村耐三さんという人物を紹介してきました。

その後、朝10時〜TVKテレビ神奈川『イイコト!』が放送。

ゲストは、僕の大好きな、しまおまほさん。

しまおさんと久々にお話しましたが、たぶん「今、たまに近所の公園の売店でワンオペバイトしていて、意外にも肉まんだけじゃなく、あんまんが売れている」と、言ったお話を朝の地上波で披露してくれているはずです。

 

 

 

昼は、渋谷のラジオ『渋谷のほんだな』で、自由学園飛び級社会人特集。
 

 

 

2008年生まれの二人と、1975年生まれの僕だけで放送をお届けしました。

夕方は本業に立ち返り、得意先とオンライン打ち合わせをしていたのですが、久しぶりに本気で怒っている人を見た。

人にはそれぞれ事情がある。

 

 

1月25日(土)

昨年末、三宿のバーの飲み話で「一緒にB&Bでイベントやりましょう!」と盛り上がっていたらまさかの実現。

昨夜、竹中直人さん、伊東友香さんとご一緒しました。

 

 

竹中さんは誰にもフラットで謙虚でホント、カッコいい。

そして、当初の目的にも含まれていたで下北沢レディ・ジェーンでの打ち上げにも成功。一緒に酔いました。ここでは書けないけど、すごい人達がプライベートで来ていた・・・。

ついに4月いっぱいで50年の歴史に幕を降ろすそうな。「俺達に墓はない」

 

 

1月31日(金)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』にて、森アーツセンターギャラリーにて開催中の『古代エジプト展』を紹介したが、ラジオでは伝わりにくい僕の好きな写真がこれです。《遣欧使節とスフィンクス》1864年。

 

 

 

昼は、渋谷のラジオで、久々に霜田明寛さんとご一緒。

今の御時世で、これだけ旧ジャニーズ時代の曲を放送にのっけている番組もここくらいだろう。
 

2月6日(木)

夜、本屋B&Bにて、海猫沢めろんさん・街裏ぴんくさんとのトークイベント無事終了。

最強寒波の中、大勢の方が駆けつけてくださいました。

 

 

ほぼ初対面のお二人。なかなか緊張感があふれるイベントになった。面白かった!

撤収作業を終えたのち、帰り、下北沢のお好み焼き屋で一人、お好み焼きとハイボールを3杯飲んで帰宅。

 

 

2月7日(金)

新刊『自分は、家族なしでは生きていけません』を引っ提げて、あばれる君がゲストに来てくださいました!

あばれるどころか、真っすぐで温かみのある人柄に好きにならずにいられません。放送アーカイブはYouTubeでも公開中です。
 

 

 

2月8日(土)

朝、博報堂ケトルに出社して得意先と打ち合わせしたのち、ハラカド「STEAM STUDIO」に移動。

旅するYouTuber小林邦宏さんとPodcast収録done.
 

 

夜は部屋に戻って、一人で鍋をつくって食す。

 

2月9日(日)

今日は午後から山形県に出張の予定。もう部屋には2日ほど帰ってこないので、ゴミ捨てをすませてTBSラジオへ出頭。

TBSラジオ『金曜ボイスログ』で、「特別展 鍋島侯爵家と松濤」を紹介しました。

 

 

実は渋谷の高住住宅街、松濤と佐賀県の御殿様・鍋島家が大きく関係しているぞ、という展示なのだ。

松濤のあたり、というか渋谷一帯は関東大震災が起きる前までは農村地帯だった。

で、松濤は江戸時代は徳川家のお屋敷があった。で、明治に入ると、当時、華族になっていた旧佐賀藩主の鍋島家に譲渡されることに。

そこで、鍋島家は、そこに「松濤園」というお茶畑を作り、それが、現在の松濤の名前の由来。

で、松濤園のお茶は当時は関東を代表する高級茶だったけど、1889年に東海道線が開通して、静岡から東京にお茶が入ってくるようになって廃れてしまい、鍋島家は松濤園を住宅街として分譲することにしたとのこと。

その後、飛行機にのって山形県・酒田市へ。
雪が降っているかと思ったら、案外、カラっと晴れてました。

 

 

2月14日(金)

渋谷のラジオで、『格闘技が紅白に勝った日―2003年大晦日興行戦争の記録』が話題の著者、細田昌志さんと久々に一緒。

自由学園高等科2年の「新しいラジオのリーダーズ」2名も放送に緊急参加してくれたのだが、2008年生まれの彼らに曙vsボブザップの話を振るも全く噛み合わず。
おじさん2人だけが盛り上がる謎放送となりました。

 

 

あけぼの?みたいな反応は、そりゃそうなるよな、と。相原勇って知ってる?と聞こうと思ったけどやめました。

 

 

2月15日(土)

MOROHAのアフロさんが新たに始めたユニット、天々高々の新MV『ロマンス』が公開されました。

曲も言葉も映像も、女優の辻凪子さんも全部ドンピシャ。下北沢にホントにこんな2人が生きていると思うんだよね。冒頭、本屋B&Bの階段を使ってくださっているぞ。しかも、主演の女優はかねてから知り合いの辻凪子さん。関係者全員、ここからあと10倍売れるぞこれ!

 

2月18日(火)

『最貧困女子』『ギャングース』の鈴木大介さんが新刊『貧困と脳』を引っさげてラジオ日経に来てくださいました。

鈴木さんの本はほとんど読んでいて、熱心な読者と自負する自分としては、念願叶ってのご一緒。

 

 

 

「働かない」のではなく「働けない」当事者たち。2月28日、3月7日の2週にわたってオンエア予定です!

 

2月19日(水)

STEAM STUDIOにてTVKテレビ神奈川『イイコト!』の収録があったのですが、ゲストに来てくれたのが、本屋B&Bでもお世話になっている芸人・ピストジャムさん。

本屋B&Bの自販機に、よしもと第一文芸部の本を格納しており、本人と一緒にピース!
 

2月21日(金)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』、僕の出演番組の前の時間に27年にわたって放送していた生島ヒロシさんの番組が突如、ふっとぶことに。
えらいこっちゃ・・・4月改編はどうなるのか。

で、僕は早起きして、映画ドラえもん45周年記念 『ドラえもん映画祭2025』をご紹介してくる。

これ、凄まじいイベントでして、小学館本社のお膝元である神保町シアターで、映画ドラえもん過去全作品(43作品)と当時同時上映されたスピンオフ作品(13作品)を一挙上映するドラえもんの映画祭!しかも、2010年以前に公開された作品は、35ミリフィルムでお届けというね。
 

 

皆それぞれの心のベストワンドラえもん映画を持っていると想うけど、僕にとってのベストは『のびたの小宇宙』(1985年)。

ドラえもんは映画になったとたんに、急にジャイアンがいいやつになって大活躍しだす、というのは有名な話ですが、この作品は数少ないスネ夫が大活躍する作品なのだ!

昼は、渋谷のラジオにて、年始早々、ザ・ノンフィクション『クズ芸人の生きる道』で、番組史上2番目のTver再生を叩き出したガッポリ建設小堀さんと、僕に小堀さんを紹介してくれたエレキコミックやついさんとご一緒。
小堀さんは放送中でも、清々しいまでのクズっぷりを披露してくださいました。

 

2月23日(日)

天皇誕生日ということで月曜日なのに休日で、僕は部屋で、Amazonプライムでボクシングを観戦。那須川天心、中谷潤人も良かったけど、堤清人VS比嘉大吾にしびれました。これ、年間ベストワンがもう決定したのではないでしょうか!
(と思ったが、その後、3月に寺地拳四朗VSユーリ阿久井の試合をみて、今現在、こちらが暫定1位。)

 

2月24日(月)

ラジオNIKKEIにてサンマーク出版・統括編集長の岸田健児さんとご一緒。15万部強を売り上げたベストセラー『とっさに言葉が出てこない人のための脳に効く早口ことば』の仕掛け人です。3月14日、21日の2週にわたってオンエア予定!
 

2月28日(金)

今日で2月も終わりかー。速すぎる!
そんなことを思いつつ、毎週金曜日のルーティングであるTBSラジオへ。

現在、目黒美術館で開催中の『中世の華・黄金テンペラ画 - 石原靖夫の復元模写』をご紹介。

そもそもテンペラ画ってなんなのか、という人がほとんどだと思いますが、卵の黄身と絵の具を混ぜ合わせて描く絵画の技法のこと。

ラテン語で「混ぜ合わせる」を、(テンペラーレ)というらしく、そこからきているそうな。

大昔から、人間は絵を書くときに、土とか石とか、あと木の樹液とか、とりあえず身近なものを混ぜることから始めたのだが、あるとき、卵の卵黄を混ぜ合わせるとツヤツヤして固まる、ってことに気づいたみたい。要は油絵の具の前身がテンペラ画。

有名なところではダ・ヴィンチの「最後の晩餐」はテンペラ画ですが、実は、現在の日本にその中世の洋画技法を人生をかけて習得してきた人物がいる、と。それがタイトルにもある石間靖夫さんです。

その後、会社に戻って博報堂DYMPのスタッフと打ち合わせをしたのち、昼は、渋谷のラジオへ。

『太田和彦のふらり旅』でお馴染みの居酒屋の達人、太田和彦さんがゲストに来てくださったっぞ!当年とって79歳。
 

 

 

太田さんの新刊『80歳、不良老人です』は、順調に独居老人まっしぐらな僕にとって、新たな生きる指針になる一冊だ!孤独と友達になろう。


さあ、明日からは3月だ。
春はまだかな。

(了)

 

原利彦
1975年香川県生まれ。1998年博報堂入社。営業職、媒体職を渡り歩き、出版社・ゲーム会社といったエンタテイメント業界を営業として担当。同時にさまざまな博報堂のコンテンツビジネスにも参画。2009年から博報堂ケトル参加。広告会社の営業をバックボーンとしたビジネス構築力と、メディアスキル、そして精神的タフさを武器に、企画から、ビジネスとしての着地までの責任を持ったコンテンツプロデュースが得意。
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