SHARE THIS PAGE

ようこそ
カテゴリ
会社情報
閉じる
連載 : 徒然、原カントくん

2025/03/31

徒然、原カントくん 2024.11.01~12.31

原利彦

本コーナーは、博報堂ケトル取締役COOである原利彦が、本業である広告以外の、サブ活動をする際に名乗るアカウント名「原カントくん」の日々の活動記録です。

まずもって、ケトルCEOによる原の労務管理チェックの意味合いが強いと推察される本連載ですが、自分自身を省みる意味合いもこめて、徒然と綴らせていただきます。

 

11月1日(金)

エレキコミックのやついさん今立さんが、博報堂ケトルのオフィスに遊びに来てくれたぞ。

 

 

これ、いい写真だなー。

そして二人はそのままラジオ番組「エレ片のケツビ」収録のため、隣のTBSラジオへ移動。

 

 

11月5日(火)

だんだんいよいよ寒くなってきた!

そして本屋B&Bで、突然「途中でやめるフェア」開催スタート。これまた突然、終わるかも。
 

 

 

「途中でやめる」は、小泉今日子さんが雑誌『SWITCH』の連載で着ていたブランドとしても有名なのだ。

 

11月6日(水)

本屋B&Bにて、街裏ぴんくさんの単独公演。

 

 

いっこうに椅子に座る気配のないまま1時間が経過したが、途中、街裏さんの声がうるさすぎて近隣住民から警察にクレームが発生。
知らせを受けた警察がやってきて以後は、声を落としたままイベント後半を行うことに。

楽器をつかわないイベントで警察がきたのは、本屋B&B史上初です。または、街裏ぴんくさんの外見をみて、反社が出入りしている店と勘違いされた可能性もあり。

 

11月8日(金)

寒すぎて全くベッドから起きる気がしない。
しかし、「でも、やるんだよ!」といい気かせて力ずくで起床。

そして、朝もはよから、TBSラジオ『金曜ボイスログ』へ。
絶賛話題の、『ベル・エポック展』を紹介。
 

 

この展示のなかで、僕が一番テンションあがった展示は、作家マルセル・プルーストの代表作「失われた時を求めて」の本人構成赤字入りゲラ。

この「失われた時を求めて」、文学史上最も偉大な作品という人もいれば、文学史上もっとも長い作品としてギネスブックに載っている作品でもある。

と、同時に、もしかしたら文学史上、もっとも読破に挑戦しながらも途中で野垂れ死んだ屍を生んだ作品であるかもしれない。

しかし、この「失われた時を求めて」。
作者のプルーストの弟さんをして、「普通の人間は、大病を患うか、足をおらない限り最後まで読むことは無理」って言ってるんだから仕方ないな、こりゃ。

プルーストは、このベル・エポックの狂乱の時代に、雑音から身を逃れて執筆に専念するために、部屋をコルク貼りにして本を書いてたそうな。

そして、今日からついに控室のコーヒーがホットになったぞ!
 

 

赤坂のTBSラジオでコーヒー飲みながら仕事をしたのち、昼は渋谷のラジオに移動。

R-1グランプリ2024ファイナリスト・どくさいスイッチ企画さんがゲストにきてくれました。

彼の著書『殺す時間を殺すための時間』を読んでいるのですが、どんな人生を歩めばこんな物語を思いつくのか、お会いするのが少し怖くなってきました。すなわち傑作です。

 

 

その後、スタジオ前のうどん屋で2玉のきつねうどんをかきこみ、得意先プレゼンのため大手町へ出頭。いやー、世界はいろいろ面白い。

 

11月9日(土)

何故か最近、たまを聴いている。

今、たま、と言ってどれくらいの人がわかるか謎だが、かつて90年前後のバンドブームを代表するバンドだ。改めて、ブームとして消費されたことが悔やまれるスーパーバンドだったな、たまは。

そんな、たまを聴きつつ秋のBONUS TRUCKへ。

心が良き一日。
フリマが開催されておりました。
 

 

この「心が良き」瞬間をいくつ感じられるか、人間の幸せの尺度であるように思う。

下北沢のリロードで、エレキコミックやついさんの生誕祭イベントをやっていたので、顔出してビール飲んでから帰宅。

 

11月11日(月)

本業の広告仕事で、工事現場の"あの看板"とコラボしました。

正式名称は「つくし坊や」(1966年生まれ)。「地球第一で作業中」"ゼノべ"プロジェクトの第一弾として、大阪の「日建ビル1号館」の改修工事・仮囲いに登場!

スタッフは、ケトルの井手さんとOne happyの小杉幸一さん、神谷製作所の神谷準一さんと、同期トリオにお願いしました。
 
 

 

2月末まで掲出されているので、大阪でもし見かけたときはよろしくお願いします。

 

11月12日(火)

ラジオNIKKEIで、株式会社クレバリーホーム代表取締役の松田芳輝さんとご一緒。

家一軒売る、という人生賭けた買い物への覚悟を感じさせてくれる収録になった。

 

 

 

それにしても、おれ、まだ半袖なのか。バカなのか。

 

11月13日(水)

渋谷のラジオ『渋谷のほんだな』スタッフに、自由学園の高校生2名(佐々木悠宇さんと川原田幸多さん)が加わってくれるぞ。

今年も勝手に「新しいラジオのリーダーズ」結成!

神宮前ハラカドのSTEAM STUDIOにて、ホスト&歌人&寿司屋のSHUNさんと一緒に出発収録。社会の多様性を学んでいきます。
 

 

11月15日(金)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』にて、草間彌生さんをついに紹介させていただきました。

 

 

 

草間彌生、御年95歳!

自殺衝動を乗り越えるべく死と戦っているうちに、いつの間にか無敵になっていたっていう彼女のヒストリーにぐっときます。

その後、某牛丼チェーン店の朝定食を食べた後、昼は、渋谷のラジオに。

世界初の8cm CDガイドブック『短冊CDディスクガイド』を刊行したばかりのディスク百合おんさんがゲストにきてくださいました!
普段、ナードコアテクノミュージシャンとして活躍する彼と、2008年生まれで「CDすら買ったことのない」現役高校2年生と一緒に、音楽が一番売れた時代を振り返ったという興味深い放送回に。

 

 


帰り下北沢によったら、駅ナカに「本屋、やりませんか?」という巨大な看板が出ていた。もうやってるけど、仲間が増えると嬉しいな。
 

 

 

 

帰り、下北沢の「せい家」でネギラーメンを無言で食べて帰宅。

 

11月21日(木)

BS12『BOOKSTANDTV』 ゲストTHE W2023ファイナリストまいあんつさん。

 

 

実は図書館マニアということで、推し図書館をご紹介していただいたのですが、不意打ちのように破壊力抜群のギャグが放り込まれるのでまったく油断なりません。最高!

 

 

11月22日(金)

おはようございます。

TBSラジオ『金曜ボイスログ』で通称レオレオこと、絵本作家のレオ・レオーニさんをご紹介。
 

 

絵本『スイミー』や『フレデリック』を小学校で読んだ方も多いでしょう。

この方、なかなか苦労人で1910年にオランダ生れのユダヤ人。進学でイタリアにわたるものの、ムッソリーニ政権が台頭してきて、だんだん危なくなってきたためアメリカにわたる。そこで、アメリカの広告会社の敏腕アートディレクターとして活躍しつつ、49歳で絵本デビュー。

最初は、お孫さん2人をあやすために適当に話をつくっていたのが、結果的にデビュー作『あおちゃんときいろくん』として今も読みつがれているそうな。

その後、コンビニでカフェラテを買ってオフィスへ戻り、一心不乱に1時間限定で企画書を書く。

そして昼は渋谷のラジオに移動し、旧知のなかの碇本学さんとご一緒。
 

 

世界よ、これがパーカーおじさんだ!

ビール飲みながらの生放送で、普通に居酒屋のように話してしもた。大丈夫だったのか。

 

 

11月27日(水)

ラジオNIKKEI『BIZ&TECH TERMINAL』の収録で、株式会社まち未来製作所の青山代表とご一緒。
 

 

 

ラジオNIKKEIのキャラクター、ラニィちゃんを背景にパチリ!しかしこの左のメガネの革ジャンは、ビジネス番組のMCとして違和感ありすぎるな、もうすぐクビになりそう。

 

 

11月28日(木)

BS12『BOOKSTAND.TV』で、「永遠の14歳」アイドルの絵恋ちゃんと一緒。なんでしょうか、このイノセントなほうっておけない魅力は。

 

11月30日(土)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』にて、「かみがつくる宇宙ーミクロとマクロの往還」を紹介。

 

この「かみ」には2つの意味がありまして、ゴッドとペーパー。
折り紙、紙の彫刻、切り絵とまさに”かみ業”としかいえない作品が展示されておりました。

そして、昼は渋谷のラジオでAI廃墟の写真集「Ruin's Cat」を出版した梅ヶ谷直紀さんと、東京キララ社の中村代表とご一緒。

廃墟マニアもついにAI画像の時代です。
 

12月3日(火)

いよいよ師走突入!

歌舞伎町のホストにして寿司職人、そして新刊『月が綺麗で死んでもいいわ』が話題の歌人SHUNさんと、ラジオ日経『BIZ&TECH TERMINAL』でご一緒しました。

一応、ビジネス番組ということなので、取ってつけたように歌舞伎町ホスト業界のビジネスモデルを聞いたりなんかしたり。
 

12月4日(水)

神宮前ハラカドのSTEAM STUDIOで、旅するYouTuber小林邦宏さんとPodcast『たびかるジャンクション』収録。
 

 

 

今年の流行語大賞が「ふてほど」ということで、不適切にもほどがある昭和の無頼派作家・梶山季之、宇宙戦艦ヤマトのプロデューサー・西崎義展という2人の狂人を紹介しました。

 

12月6日(金)

早朝、TBSラジオにきたら「かけっこ対決」にともない交通規制。
何が行われてるんだ、これは。
 

 

 

その後、テレビ神奈川『イイコト!』のオンエア。

ゲストは、現在の短歌ブームを牽引する歌人の伊藤紺さん。この方、かつて学生時代にケトルでバイトしていたっていうのが凄まじい。

 

 

そして、昼は渋谷のラジオで、なんとドン・キホーテを運営するPPIH代表取締役社長の吉田直樹氏と博報堂クリエイティブディレクター宮永充晃さんとご一緒。
 

 

クライアントの社長に粗相があったら大変だ。
博報堂のBDさんが3人も立ち会いつつ、緊張感ある生放送でした。

 

 

12月9日(月)

BS12『BOOKSTAND.TV』最新エピソード配信。

いまやTikTokのフォロワー数47万人強の「小説紹介クリエイター・けんご」さんが、かつて、僕と面識もないにもかかわらず僕の部屋に入ってきて猫の世話をしてくれたエピソードを公開しております。
 

 

けんごさん、その節はホントにありがとう。

 

12月11日(水)

旅するYouTuber小林邦宏さんとやっているPodcast『たびかるジャンクション』が、Spotifyのポッドキャストランキングで一瞬5位になった、ということでわざわざリスナー様が教えてくれました。

 

12月13日(金)

朝から、TBSのラジオで『須田悦弘展』を紹介。

 

 

この展示、すごいよ。
須田悦弘は、木彫りでほぼ実物大の草花・雑草をつくる現代アーティストですが、もはや「この美術館のなかに、一つだけ本物の花があります」という宝探しゲームをやっても成立するレベル。いい意味で、純度100%の変態。

そして昼は、敬愛する特殊漫画家の根本敬さんと渋谷のラジオでご一緒。
緊張しましたが、「でもやるんだよ!」の精神で真昼間の渋谷から、"早すぎたKポップ"ことポンチャックについて語りました。

この人に自分の価値観や人生を変えられた部分が確実にあると思う。
 

 

帰り、渋谷の町中華で生姜焼き定食を食べて帰社。

 

12月15日(日)

エレキコミックの単独ライブ『す』を観に、下北沢の本多劇場へ。

エレキコミックのファン一同(本当)のお花を発見。

50歳になろうというのに、本気でこれだけ悪ふざけできるのはすごいことだと思った。むしろ怖いくらいに。

そして寄り道がてら、代々木公園で開催中の「青の洞窟」によりまして、カップル賑わうなか一人ナイトマーケットでビール飲んで帰宅。

 

12月17日(火)

高円寺の「素人の乱」店主・実業家の松本哉さんをゲストにお迎えしてラジオ日経『BIZ&TECH TERMINAL』の収録done。著者『マヌケ反乱の手引書』をご紹介。

意識の高いラジオ局で、画期的に意識の低い収録になりました。放送が楽しみだ!
 

 

パリピ漫才のきつねさん、かつて漫画喫茶でバイトしていたということで、『ホムンクルス』『蒼天の拳』について語ってくださったぞ。
でか美ちゃんと旦那のサツマカワRPGさんの知られざるエピソードも面白い! 
 

12月19日(木)

6ヶ月をかけて行われていた本屋B&B『鈴木涼美の夜の読書室』。最終回は、本屋B&Bにあつまって全員での涼美さんへのビブリオバトルを行いました。

 

しかし、この読書会をやっている間に、スコンと出産してママになってる涼美さんの生き急ぎっぷりがすごい!来年も一緒に遊んでおくれ。

 

 

12月20日(金)

今週のTBSラジオ『金曜ボイスログ』はクリスマス前特別回ということで、レギュラ出演陣全員がスタジオに集合。
 

 

 

メンバー全員で「今年買って良かったもの」をご紹介。

僕は今年、AirPodsを2回連続でなくして、自分をぶん殴りたい気持ちでポチった「Apple純正有線イヤホン」を推しときました。充電するブツが減るというだけでこんなにもQOLが上がるとは。オススメです!

昼は渋谷のラジオに移動して、水道橋博士、パリ在住の画家・村中誠さんとご一緒。
 

 

この村中さんに描いてもらったポートレートは、今も部屋に飾ってます。僕の宝です。

 

12月24日(火)

夜、日頃からお世話になっているエレキコミック今立さんが中野新橋に「中野新ダチ四郎のお店」という名前の謎のバーをオープンしたので、今立さんとの忘年会をかねて訪問。
 

 

原カントくんボトルも入れて、今立さん、そして地元住民の知らないおじさんとメリークリスマス!
このボトル、もしまだ入ってたら勝手に飲んでいいからね。

 

 

12月27日(金)

今年ラストのラジオ『金曜ボイスログ』出演。エイヤ!と早起きして、赤坂TBSへ。
山種美術館で開催中の『HAPPYな日本美術』を紹介してきました。

僕の一番の推しは、川端龍子の「百子図」。このチラシのメインビジュアルにも使われている絵です。
 

 

「なぜにゾウ!?」と思う人もいると思うが、これ。描かれたのが1949年。戦時中、上野動物園のゾウが逃げ出したら大変だ、ってことで殺処分されたのち、希望を失った子どもたちがインドのネール首相にお手紙を書いたそうな。「ゾウをみせてください」と。
すると、なんとネール首相から返事が帰ってきたとのこと。「わかりました」、と。

で、1949年、東京の芝浦にゾウが到着し、そこから上野動物園まで歩いてパレードした記録が残っていて、沿道に溢れかえって子どもたちが大騒ぎの様子を描いたのが、この一枚とのこと。

昼は、作家の洛田二十日さんと渋谷のラジオでご一緒。
 

 

「書き出し小説大賞」チャンピオンでもある洛田さんの才気あふれる一冊『ダキョウソウ』を紹介させていただきましたよ!

 

12月28日(土)

年末恒例のエレキコミックの『エレマガ』大阪オフ会に参加するため、新幹線で新大阪へ。なんと新幹線がいきなり遅延をしていて、幹事にもかかわらず堂々、遅刻する運びに。
エレキコミックのやついさんも遅刻してましたが、残された時間で濃密なファンとの邂逅を果たしました。
 

 

ここ、つぼ八アメ村酒場をエレキコミックの関西の聖地にしていこうと思います。

夜は、心斎橋コンパスで開催のSundayカミデさん主催イベント「LoveSofa」を観に行く。そして、最終の新幹線で一路、東京へ。なんだか酔っ払ってしまって、帰りの新幹線はほぼ意識不明だった。

 

12月29日(日)

昼間、部屋で『イカゲーム2』をイッキ観したのち夜は下北沢B&Bへ。
本年ラスト営業日は、僕と嶋さん、そして内沼晋太郎さんの3人がただ、本屋で飲んでいるので遊びに来てね、という会を催しました。
「この年の瀬にこんなところに来ていて大丈夫?」と問いたくなるほどの緩いイベントだったが大勢の人が来てくださり大盛況。元ケトルの皆川くんまで遊びに来てくれました。
そしてド深夜に、中目黒の近所のBARに年末のご挨拶にいき、酩酊したまま帰宅し即就寝。

 

12月30日(月)

これまた年末恒例の、DJ Ririkoさんとのお蕎麦会を実施。
今年の会場である中目黒の朝日屋の外観をみてほしい。
 

 

どこに出しても恥ずかしくない昭和の蕎麦屋。この岡持ち付きのカブ、なかなかみないよ、しかも中目黒で。

 

 

12月31日(火)

これも自分にとっての年末恒例行事である川口オートレースへ一人向かう。
森くんは元気にバイクで走っておられました。

 

 

 

そして、わずか2レースで12,000円を溶かした後、煮込みを食べつつビールをがぶ飲みす。もう帰ろう。
夜は、新宿アンチノックで毎年やっているBURNING SPIRITというハードコアパンクのオールナイトイベントに行ってシンバルでの除夜の鐘をききつつカウントダウン。

今年はなかなか面白かったな。来年はもっと、面白おかしい一年にしていきたいと思います。
よいお年を。


(了)

原利彦
1975年香川県生まれ。1998年博報堂入社。営業職、媒体職を渡り歩き、出版社・ゲーム会社といったエンタテイメント業界を営業として担当。同時にさまざまな博報堂のコンテンツビジネスにも参画。2009年から博報堂ケトル参加。広告会社の営業をバックボーンとしたビジネス構築力と、メディアスキル、そして精神的タフさを武器に、企画から、ビジネスとしての着地までの責任を持ったコンテンツプロデュースが得意。
  • SHARE THIS PAGE