SHARE THIS PAGE

ようこそ
カテゴリ
会社情報
閉じる
連載 : 徒然、原カントくん

2025/06/30

徒然、原カントくん 2025.03.01~04.30

ケトルキッチン編集部

本コーナーは、博報堂ケトル取締役COOである原利彦が、本業である広告以外の、サブ活動をする際に名乗るアカウント名「原カントくん」の日々の活動記録です。

まずもって、ケトルCEOによる原の労務管理チェックの意味合いが強いと推察される本連載ですが、自分自身を省みる意味合いもこめて、徒然と綴らせていただきます。

 

3月4日(火)

朝からむちゃくちゃ寒いぞ。春はどのへんをほっつき歩いているのか。

そんなことを思いつつ、現役弁護士芸人・こたけ正義感さんとBS12でご一緒。

昨今はお笑い芸人にもコンプライアンスが求められる時代ですからね。
最後、みんなでギルティーポーズ!

 

 

 

 

帰り、猛烈にジャッキーカルパスを食べたくなり、コンビニでワンパック買うものの一口で飽きる。なにがしたかったのか、俺は。

 

 

3月7日(金)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』でガラスの天才、エミール・ガレをご紹介。

 

 

メインビジュアルにも使われているガレの代表作「ひとよ茸」ランプ。

写真ではみたことあったのだけれど、、正直言って「下北沢や高円寺の雑貨屋で売ってあってもわからんな」と思っていたのですが、いざ実物をみるとひれ伏しました。

オレンジと思っていた部分は、クリーム色のガラスと透明なガラスと栗色のガラスがミルフィーユのように幾重にも重なってできていて、どっしりした重厚な光を携えている。

そして、その光も、なんというか森林の奥の湿りけまでも感じさせるような官能的な光。

ひとよ茸は一晩で夜に溶けてしまい、その隣に新たな胞子を植え付ける、いわば生命の循環を象徴するようなモチーフ、このモチーフをガレは白血病でなくなる2年前に何度もつくった、という話をきくとちょっとグッとくるものがあるね。

昼は、渋谷のラジオで作家の大木亜希子さんと担当編集の川村さんとご一緒。堂々たる新刊『マイ・ディア・キッチン』をひっさげて来てくれたぞ。

 

大木さんとは以前、夜、目黒川沿いをお互い一人で歩いていたら、たまたまバッタリ出会い、そのまま一緒にバーに飲みに行った、という奇跡のような夜がありました。相変わらず可憐で素敵な人でした。

 

3月9日(日)

文化放送『編集長 稲垣吾郎』に電話出演してきたぞ。

 

 

本屋大賞や本屋B&Bについて、本好きの吾郎さんとお話してきました。

いままでいろんなラジオやテレビに出てきたけど、こんなにSNSで反響があったのは初めて。やっぱりスターの影響力は、恐ろしいもんがあるね。

 

 

3月14日(金)

朝、TBSラジオに出頭し、前衛アート界のスーパーカップル、ゾフィー・トイパー=アルプとジャン・アルプを紹介してきました。

 

 

 

この2人は現代アート界でもっとも有名なクリエイターカップルなのではないでしょうか。
夫婦で、共同制作者。ゾフィーが妻で、ジャンが夫。

かの有名なダダイズムの拠点、キャバレー・ヴォルテールで恋においた2人は数々の作品を生み出し、今も伝説になってます。そんな二人の別れも突然訪れる。

ゾフィーが、あるところに行っていたときにたまたま帰りの最終電車に乗り遅れ、仕方なく泊まった場所のストーブが壊れていたようで一酸化炭素中毒で死んでしまうという。

これは、ジャン・アルプにとってとんでもないショックで、鬱になってしまい、もうアーティストとしては死んでしまうんですよ。

でも、物語はここで終わりじゃない。

ジャン・アルプとゾフィーの共通の友人であったマルゲリーテという女性コレクターがいて、彼女が献身的に長年にわたってジャンを支え続ける。その結果、徐々にジャンは表舞台にでてきまして、1957年にはパリのユネスコ本部のレリーフをてがけるまでになり、そして、なんと!1959年、ジャンは73歳にして、そのマルゲリータと結婚をするというね。

そして、ジャンがなくなったあと、マルゲリータは、このかつての夫婦、ジャンとゾフィーの二人の作品の管理するための財団をたちあげ、今は。ジャンとゾフィーのカップルと同じ墓地に眠っている・・・っていうドラマ化決定だ!と思ったら、すでに映画になってました。

そんで、昼は渋谷のラジオへ移動。

 

 

奥渋谷のバーpique’の経営者である岡部将彦さんと倉田茉美さんが来てくれたぞ。昼からお酒飲みたくなってきた。

かえり、うどんを食す。もう噛む元気がなさすぎて、うどんしか食べる気がしない。

 

3月20日(木)

春分の日。

自分がレギュラー出演しているテレビ神奈川『イイコト!』の公開収録が、日の出HI-NODEにて行われました。ばっちり晴天!と思ったのだが、後にあんなにも震えることになるとは・・・厚着しなかったことを後悔することになる。


 

 

 

夕方になると一気に寒くなってきた。

 

 

寒すぎる! もはや顔色が、小学校の頃、プールサイドで震えている子どもの顔色に。

なので、RIP SLYMEのRYO−Zさんと一緒に、我慢しきれずお酒を飲んで自分を奮い立たせながら公開収録は無事完了しました。
最後のほうは何をしゃべったかビタイチ覚えておらず。
これ、後日ホントに放送されるのか!?

 

 

 

最後、凍えかけたMC3人(黒川隆介)で乾杯。僕、完全に抜け殻になってます。

 

3月21日(金)

ということで、今日も今日とて寒い。
桜は、いつ咲くのか。

早起きしてTBSラジオ『金曜ボイスログ』に出社。板橋区立美術館の「エド・イン・ブラック 黒からみる江戸絵画」を紹介。

 

 

 

しかし板橋美術館は毎度、工夫された企画展を展開しているなー。きっと優秀で情熱のある学芸員さんがいるのだろう。

会社前の立ち食い蕎麦屋で、月見うどんを属した後に、昼は渋谷のラジオへ。

 

 

 

新刊『酔わせる映画 ヴァカンスの朝はシードルで始まる』の著者、月永理絵さんとご一緒。SNSでは5年前くらいからフォローし合っていたけど、やっとご本人にあうことができました。

月永さんは『映画酒場』の編集長でもあるのだ。
彼女と飲みにいったら楽しいだろうな。

 

3月23日(日)

本屋B&Bで、突然の石フェア開催中ー。

 

 

つげ義春の『無能の人』もセットで販売したかったけど、在庫がなかったや。

 

3月24日(月)

新刊『崖っぷちの老舗バレエ団に密着取材したらヤバかった』の著者、映像ディレクターの渡邊永人さんが #bookstandtv に来てくれたぞ。

その名のとおり、全くの他業界からバレエ村に飛び込んだ著者の臨場感あるルポルタージュです。
 

 

 

 

しかしプロバレリーナの大半が、チケットノルマを課せられてバイトをしながらじゃないと生活できないそうな。
下北沢の売れないバンドマンじゃないんだから。ねえ。

 

3月28日(金)

3月ラストのTBSラジオ。出会いと別れのタイミングだ。

特別展『チ。 ―地球の運動について― 地球(いわ)が動く』をご紹介。
 

 

この物語のチ。には3つの意味があって、大地のチ、知識のチ、そして血の暴力のチ。

今では真理の地動説を、15世紀当時、まさに命懸け(火炙り覚悟)で追求した人々の物語です。

そして、この日で『金曜ボイスログ』仲間のkinko.さんと佐野いくみさんが卒業。春はお別れの季節でもある。しみじみするね。

 

 

昼は、渋谷のラジオで昭和の怪人プロデューサー、康芳夫を語り尽くしました。

 

 

君は康芳夫をは知っているか!?

伝説の呼び屋で、モハメド・アリを日本に呼んでアントニオ猪木と戦わせた男。謎の類人猿・オリバーくんを日本に呼んだ男。などなど。そして、あの電通の元専務である高橋さんと五輪の放送権を巡って戦った人物でもあるのだ。後ろ盾もなく。

もうこんな破天荒な男は、あらわれないだろうなー。

 

 

3月30日(日)

さてさて、恒例のエレキコミックのお花見会を中野セントラルパークで開催。
雨ばっかりの天気のなか、奇跡的にこの日だけ快晴&満開!

 

 

200人くらい集まったのではないだろうか。

そして、エレ片リスナーのモアハタさんがまた素敵なステッカーをつくってきてくださったぞ!

ピロウズ風とフジファブリック風。わかるかなー。
ともに解散と活動休止したバンド。

 

 

僕もちゃっかり、どこかにいますので探してみてください。

 

4月4日(金)

さあ4月だ! 新年度だ。

そして、これまで毎週金曜日、早起きして出演していた『金曜ボイスログ』の放送時間が、朝8時30分〜14時が、朝11時〜14時に変更。放送時間が短縮されたわけだが、そもそも、これまで5時間半、生放送やっていたMCの臼井ミトンさんがすごいよ。

僕もこの改編でクビになるかと思いきや、11時台から、引き続き継続出演することに。わーい。

新年度一発目として、異端の奇才・ビアズリーを紹介してきました。

 

 

このビアズリーという男は、かなりぶっとんでます。

ビアズリーの出世作であり、代表作がなにかというと、今回の展示のメインビジュアルにもなっているオスカーワイルドの有名な戯曲「サロメ」のその挿絵なんだけど、もともとの経緯を説明すると、まずオスカーワイルドの戯曲「サロメ」が1893年にパリで出版され、むちゃくちゃ話題になる。

で、それを読んだビアズリーがファンになっちゃって、ある雑誌で勝手に無許可でサロメをテーマにしたイラストを発表する。このとき、まだ20歳の無名の画家。で、それをたまたま観たワイルドが気にいっちゃって、ビアズリーにイギリス版の挿絵を発注するわけですよ。ネットで勝手に二次創作していた絵師が、本人にみつかっちゃってオフィシャルに昇格する感じ。

当時もうワイルドは人気作家ですから、これだけみると人気アーティストが無名のアーティストを発掘した美談のように思えるのですが、そこからがやっぱり、ビアズリーはどうかしている。

仕上がった彼の挿絵が出版社に送られてきたところ、なんだこれは? と。作品に出てこないキャラクターが勝手に描かれていたり、やたら、おっぱいとかおちんちんとか卑猥なモチーフが描かれていて。「おいおい、おまえなにやっちゃってんだ」と。

当然、出版元の編集者からしたら、「書き直せ!」と。するとビアズリーも「わかりましたー」っていって、書き直してくるのだが、今度はなんと、作品の中にまったく存在しない場面を勝手に描いた挿絵があがってきちゃったりして、まったくもって意味不明。

編集者とワイルドからしたら、「きみ、僕らの話きいてた?」っていうね。一言でいうと、イキった新人作家がクライアントを無視して暴走を始めた感じ。

でも締め切りがありますから、その使えるやつだけ使って、出版したところ、皮肉なことにむしろワイルドよりも、ビアズリーの絵の方が大絶賛されちゃうっていう。

簡単にいうと、歴史上にたまにいる、作品は最高だけど、人格は破綻している系クリエイターの代表選手がピアズリー。

んで、今後毎週金曜日は、11時過ぎにTBSラジオに生出演して終わり次第、赤坂から渋谷にダッシュ。12時から渋谷のラジオで生放送に出演というタイトロープなランチタイムになってしまった。

本業の会社員と両立できるのか!

なんとか12時にスライディングで生出演に間に合いまして、伝説のテレビマン・ハウフルス代表の菅原正豊さんの流儀を語った『「深夜」の美学』の構成を務めた、てれびのスキマ。

 

 

スキマさんと久々にあえた! 深夜じゃなくて真っ昼間に生放送でお届けさせていただきました。

生放送終了後、即、13:00からリモート会議に参加。頭がおかしくなりそうだ。

 

4月8日(火)

小松大輔さんと10年ぶりくらいにお会いできました。株式会社ファイアーワークス代表としてラジオ日経のビジネス番組にきてくれたぞ。
今年10周年をむかえるMR.BROTHERS CUT CLUBの話など。
 

4月11日(金)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』にて、エロール・ル・カインを紹介。 

 

 

僕が初めてエロールルカインという名前を知ったのは、ある一冊の本がきっかけ。

さくらももこさんが2001年に出したエッセイ本「憧れのまほうつかい」。
 

 

お分かりの通り、これ、まるっと一冊、ももこさんからルカインへのラブレターなんですよ。この本によると、さくらももこさんは、もともとはイラストレーター志望だったらしいのですが、このルカインの絵をみた瞬間、こりゃ無理だ、と。自分の才能に絶望して、漫画家にシフトしたそうな。

つまり、ルカインの絵本と出会わなかったら『ちびまるこちゃん』はなかったと断言できる!

その後、慌てて渋谷のラジオへ移動。

「渋谷の北朝鮮」とも言われ、クソ物件オブザイヤー2年連続受賞の「秀和幡ヶ谷レジデンス」の管理組合と、レジスタント(住民)たちの1,200日にわたる闘いの記録『ルポ秀和幡ヶ谷レジデンス』の著者、栗田シメイさんと。

 

 

4月12日(土)

快晴。

ツーリングに行こう思い、半分眠りかけの頭でバイクに跨ったところ、立ちゴケ。慌てて立ち上がり「なんか足の甲が痛いなー」と思いつつ、伊豆に向かおうとしたものの、途中で「あれ、これなんかムチャクチャ痛いぞ・・・」と気づき、途中でUターン。

部屋にもどって、近所の病院を探してレントゲンとったところ、気持ちよく足の甲にヒビが入っておりました。人生で初だわ。

 

4月15日(火)

足をかばいながら起床。骨折というのは、本当に時間だけが解決するそうな。GW前になにをやってんだ、俺は。

と、いいつつも、BS12『BOOKSTABD.TV』は粛々とオンエアされる。

ヤーレンズ出井さんに溢れ出るコーヒー愛を語っていただきました。
 

4月17日(木)

本屋B&Bで、ゲッツ板谷さん&新保信長さんとトークイベント。

ゲッツ板谷さんの本は昔から大好きで、ほぼ全ての著作を揃えるくらいのファンなのですが、照れくさくてそのことをお伝えすることができませんでした。
 

 

会場パツンパツンの満員のなか、終了ー。

 

4月18日(金)

4月から少し『金曜ボイスログ』の開始時間が遅くなり、僕も少し遅くまで眠れるようになりました。

そんななか、TBSにいったら、社長の粋な計らいによりドリンク無料。ありがたくホットコーヒーをいただく。
 

 

そして生放送で、ある方の人名の名前を呼び間違っていたことが後ほど判明。
深く落ち込みつつも、渋谷のラジオに移動せねば! あー、時間を巻き戻したい。


もう自暴自棄になりつつ、本橋信宏さんと『全裸編集部』をテキストに、かつての週刊大衆がどれだけ無茶苦茶だったか、について語りました。

 

 

しかし、足のヒビってこんなに痛いんですね。もうボロボロだ、俺は。

 

4月22日(火)

警備員を束ねるプラットフォームを運営する株式会社straya代表の渡辺哲也さんとラジオ日経でご一緒。

警備員の一年後離職率は70%だそうですが、大学時代、僕は京都河原町のBALというビルで3年間、深夜警備員バイトを務め上げました!(自慢) 

 

 

4月23日(水)

テレビ神奈川『イイコト!』収録。

「打ち切り待ったなし」と言われ続けたテレビ神奈川『イイコト!』4月改編も、月1朝レギュラーという地上波で聞いたことないスタイルで継続決定!

ゲストに、映画「選挙と鬱』公開間近の水道橋博士と、博士の新しい相方・若林凌駕さんが来てくれたぞ。
 

 

 

水道橋博士と若林凌駕さんは、収録後すぐに、ハラカド地下の小杉湯にひとっ風呂浴びにいかれておりました。

 

 

4月24日(木)

本屋B&Bにて、『ノー・アニマルズ』刊行記念の鈴木涼美さん×紗倉まなさんトークイベント。

紗倉さんの涼美愛ほとばしるイベントで、僕はただ息吸ってるだけ。
紗倉まなさんは、ホントにセクシーで聡明で可憐だなあ。見惚れ。
 

 

終了後、僕としては珍しく打ち上げに参加。

語った内容はとてもここで書けるもんじゃない。涼美さんは相変わらず、ママになってもかっとんでました。

 

 

4月24日(木)

エレキコミック今立さんが共同経営を務めるバー『中野新ダチ四郎の店』に、トゥインクル・コーポレーションの上田マネージャーと待ち合わせて訪問。

以前入れたボトル、案外減ってなかった。

 

 

『エレマガ』のポスターも、目立つ場所にしっかり貼ってきました。

 

4月25日(金)

今日は特番でTBSラジオ『金曜ボイスログ』はお休み。もうGWに入ったかのような、穏やかな金曜日。ただ、とにかくヒビが入った足が痛い。

渋谷のラジオで、格闘ライター茂田浩司さんにゲストにきていただき、武尊や井上尚弥のお話を伺いました。
 

 

 

こうなったらもう今年のGWは、歩くことなく、部屋でボクシングの試合を見ることだけを希望に生きてやるぞ! あ、もうGW突入か。

(了)

 

 

ケトルキッチン編集部
  • SHARE THIS PAGE