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連載 : 徒然、原カントくん

2026/05/18

徒然、原カントくん 2026.03.01~04.30

原利彦

本コーナーは、博報堂ケトルSTOVEカンパニー統括である原利彦が、本業である広告以外の、サブ活動をする際に名乗るアカウント名「原カントくん」の日々の活動記録です。

まずもって、ケトルCEOによる原の労務管理チェックの意味合いが強いと推察される本連載ですが、自分自身を省みる意味合いもこめて、徒然と綴らせていただきます。

 

3月3日(火)

たぶん「いま日本で、もっとも編集者が原稿を狙っているのではないか!」という勢いのコラムニスト、伊藤亜和さんがBS12『BOOKSTAND.TV』に来てくれたぞ。

昨年秋に亜和さんと別件でお会いしたとき、彼女が「今日、これから10年ぶりに父と会うんです……」と言っていたのですが、その後の顛末などを伺いました。

そして、彼女は知らないうちに新妻になっていたのだ。一気に家族が増えてめでたいかぎり!

 

3月4日(水)

1950年創刊の出版業界紙『新文化』に寄稿させていただきました。

この新聞、どこで手に入るのかわかりませんが、やっぱり紙に活字が載るのは嬉しいな。

 

3月6日(金)

テレビ神奈川で放送の『イイコト!』ゲストは、漫画評論家にしてパンケーキ評論家のトミヤマユキコさん。

メインMCの伊東友香さんと、昨年末の忘年会以来の近況を伺う。

僕が漫画のことを全く不勉強で、マンガ通のお二人の言葉を「ほぉ〜」「へえ〜」とうなずくのみ。無力!

「確実に3月いっぱいで、MCクビになるな」と確信し、スタジオから帰宅する。

3月7日(土)

TBSラジオ『金曜ボイスログ』で、いわさきちひろ美術館で開催中の「生誕120年『てぶくろ』の画家 ラチョフと民話絵本の世界」をご紹介。

作者であるエフゲーニー・ラチョフは1906年生まれの、今で言うロシア出身の画家。

そして『てぶくろ』という絵本は日本で300万部を超える部数、というから読んだことある方もいるのではないでしょーか。

ウクライナ生まれで、ロシア民話を描いてきた国民的な画家ラチョフこそ、今、世界が読むべき作家だと思うよ。

3月8日(日)

出張で、初めて福井県にきた!

まだ公表できないけど、某作家さんとの打合せのために来たのだが、少し早く着いたので、前から行ってみたかった禅宗の総本山・永平寺に赴く。

いやーやっとこれたよ永平寺。

かなり昔に、NHKの番組で永平寺で修行する弟子たちの壮絶なドキュメンタリーをみてから、人生でいつか来てみたかったのだ。

永平寺の修行の容赦なさっぷりは有名だ。雲水たちは一人一畳分の「単」と呼ばれるスペースを与えられ、その上で坐禅を組み、食事をし、眠りにつく。食事も、殺生禁止の一汁一菜。

かれこれ800年以上、同じことをやり続けている……というのだから、自分なんぞはひれ伏すのみ。

その後、急いで福井市に戻って、某作家と合流してお酒を飲みつつスナックでカラオケ、という煩悩の塊のような夜を過ごしてホテルで就寝。

心が追いついてこない出張だった。

3月9日(月)

今日は、本屋大賞の音楽Verスピンオフである全日本CDショップ大賞の発表日。

 

高田馬場の音楽専門学校を借り切ってメディア向け発表会を行ったのだが、始まるまで僕はやることがないので校内を散歩。

学食に「メンバー募集」の張り紙があるのが、音楽専門学校ならではだな、と思った。

3月13日(金)

渋谷のラジオに、先日アニメ化も発表された新刊『君と花火と約束と』の作者、真戸香さんが来てくれたぞ。

 

アニメ版の声優に、男性アイドルグループtimeleszの佐藤勝利(しょうり)さんが決まっているそうなのだが、僕が思いっきり「佐藤カツトシさん」と紹介してしまい、若いスタッフたちから「えっ」とドン引きされてしまいました。そんなことも知らないのか、と。

いろいろもうダメだ、帰ろう。

 

3月17日(火)

BS12BOOKSTAND.TV』、ゲストは「ブレイク待ったなし!」とでか美ちゃんが太鼓判を押すツギクル芸人・豆鉄砲のお二人ですよ。

いや、普通に売れちゃうよ、このお二人。今年のM-1、かっ飛ばしてくれー。

 3月19日(木)

旅する商社マンことYouTuber小林邦宏さんとやっているPodcast『たびかるジャンクション』の最新回が配信。

吉川圭三さんの新刊『人間・明石家さんま』について紹介させていただきました。

3月20日(金)

朝もはよからTBSラジオ『金曜ボイスログ』で、「春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪展」(府中市美術館)を紹介。

この「春の江戸絵画まつり」は2005年から毎年開催されていて、今年で21回目。そして今年で最後だそうな。

「なぜ、この21回目という中途半端なタイミングで終了!?」と思うのですが、その理由が面白い。

府中市美術館には金子信久さんというカリスマ学芸員さんがいまして、この方、これまで高尚で敷居の高かった江戸絵画を、より親しみやすくカジュアルにしてくれた業界内の有名人。その金子さんがついに今年で定年退職なのだそうだ。

というわけで、江戸絵画好きの間では「金子さんロス」とともに、祭りの最後を見送ろうということになっているわけ。

で、その最後を飾る大トリ(オオトリ)といえば、金子さんが長年研究し、愛してやまない江戸の絵師・長沢蘆雪ですよ。蘆雪の描く子犬は、とにかくカワイイのだ。

 

そのあと、大至急渋谷のスタジオに移動して、ノンフィクション作家の細田昌志さんと一緒にトーク。

細田さんといえば昭和の裏芸能史がメインフィールドですが、今日はアクセルを踏み込んで、昭和の悲劇のアイドル・岡田有希子さんについて語っていただきました。

今も毎年48日には四谷四丁目の交差点に、多くの「ユッコ」ファンが黙祷を捧げに集まるそうだ。没後40年。来月の8日は例年にもまして、多くのファンが集まることだろう。

3月24日(火)

BS12BOOKSTAD.TV』が、小学館の文芸誌『GOAT』の編集長・三橋薫さんとご一緒しました。

あくまで紙の本にこだわる『GOAT』、累計発行部数42万部!

出版不況の中での希望ですよ。本屋B&Bでも誠にお世話になっております。

3月25日(水)

ラジオ日経『BIZ&TECH TERMINAL』のゲストに新刊『断酒酒場』が話題の著者、中島晴矢さんが来てくれたぞ!

この『断酒酒場』はヤバい。

中島さんはもともとアーティスト兼ミュージシャンとして活躍されていたが、ある日、家庭内のトラブルもあり心療内科に行ったところ「アルコール依存症」と診断される。

それ以後、断酒の誓いを立てるのだが、彼がどうかしているのは(褒めてます)、その断酒状態のまま、十条の「斎藤酒場」や上野の「たる松」といった、酒飲みにとってはユートピア、断酒者にとってはデッドゾーンの酒場巡りを強行し、ノンアルコールで飲み歩くのだ。精神的マゾとしか言いようがない、新しいスタイルの酒場ガイドが誕生した。

吉田類さんの『酒場放浪記』からアルコールを抜いた一冊、といえば分かりやすいかもしれない。ラジオNIKKEIなのに、まったくビジネスやテクノロジーの話をしなかった気がしますが、めちゃくちゃ面白かった!

 

3月27 日(金)

朝、TBSラジオ『金曜ボイスログ』で岡田謙三をご紹介。

ファッションデザイナーの高田賢三さんと紛らわしい名前なんですが、岡田謙三といえば「戦後もっともアメリカで成功した日本人画家」の1人。どちらも堂々たる世界のケンゾーですよ!

 

そして、昼は渋谷のラジオに移動して、"記憶の扉のドアボーイこと平成レトロ研究科の山下メロさんと平成レトロトーク。

しかし、かつては牛丼300円、ハンバーガー100円で売っていた時代があったというのは、豊かだったのか貧しかったのか……悩ましいところですな。

 

3月31日(火)

いよいよ年度末の締め日。

鉄火場と化した博報堂ケトルの管理部で、ただひたすら承認印を押し続ける俺!

目の前の火の粉を振り払っているうちに、気がつけばケトルの今年度も終了ー。

管理部の皆さま、本当にお疲れ様でした。

4月1日(水)

と、翌日目が覚めると、「渋谷のラジオは今日で10周年」との連絡が局スタッフから入る。

ということはつまり、僕が「原カントくん」という名前で人前に出始めてから10周年ということか……まさかここまでクビにならずに続くとは。この日記の全ては、ここから始まった!

そして今日からBS12『BOOKATAND.TV』もデザインリニューアル。

ケトルの久保田さんが手掛けてくれたデザインのおかげで、よりスマホで見やすく、ポップになったぞ!

リニューアル初回のゲストは、作家の村田沙耶香さんです。

村田さん、まさに小説を書くために生まれてきたような方だとつくづく思う。詳しくは以下の動画を観てほしい。『世界99』、劇薬のような小説ですよ。

4月5日(日)

僕が運営している芸人・エレキコミックのWEBマガジン『エレマガ』恒例のお花見会を中野の公園で実施。

「食べたいもの、飲みたいものはみんな勝手に持ってきて!」と声をかけたら、100人超のファン・仲間たちが集まってくれました。エレキコミックのお二人と一緒に、記念撮影をパチリ。

4月7日(火)

赤坂の博報堂ケトルに着いて、旅する商社マンこと、YouTuber小林邦宏さんとご一緒。

小林さんとのPodcast『たびかるジャンクション』は、Spotifyのほか、Apple PodcastYouTube Musicでも配信中です。

4月9日(木)

いやはや、本屋大賞の発表会本番を迎え、明治記念館にイン。いよいよ発表ですよ!

全キー局、NHKからも取材クルーが来ていて、すでに報道でご存じの方もいると思いますが、今年の本屋大賞は朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』に決定!

 先日、BSの番組で朝井さんから本作についてお話を伺っているので、受賞記念にこちらも置いておきます。

4月14日(火)

ラジオNIKKEI『BIZ&TECH TERMINAL』もしれっと打ち切りを逃れ、4月改編を突破したみたい(局から何の連絡もなし)。

ゲストに創造系不動産株式会社の代表・高橋寿太郎さんがきてくださいました。

4月17日(金)

我ながらどの立場でモノを言ってんだと思いますが、TBSラジオで熊本城について滔々と語ってくる。

先の大地震から、今年で10年。早くもというべきか、ようやくというべきか。

城好きの方には有名な話だと思うが、熊本城を築いたのは、豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)や虎退治のエピソードでも有名な加藤清正。

清正は朝鮮出兵時、現地の城でとんでもない兵糧攻めに遭ったそうで、壁を剥がして食べたり、馬の血をすすったりするほどの飢餓に苦しんだ。これが相当なトラウマだったのか、その反省と知見が熊本城にはビンビンに反映されているのだ。

熊本城に行くとわかるが、銀杏(いちょう)の木がめちゃくちゃ多い。これは万が一、兵糧攻めに遭ったときに、実を食べて自給自足することが目的。

さらに、畳には芋の蔓(つる)を練り込んでいて、いざという時にはお湯でふやかして食べたり、塀に味噌を塗り込んでピンチの時には味噌汁にしたという伝説まで残っている。

つまり、城全体が巨大な「非常食」なわけなのだ!(100%受け売り)

4月24日(金)

渋谷のラジオ『渋谷のほんだな』に、介護施設を回るアイドルこと「介ドル」にして「懐ドル」でもある「懐メロ少女隊」が来てくれたぞ。

その場で、キャンディーズや松田聖子の懐メロをライブ披露してくれまして、この瞬間、渋谷のスタジオが歌声喫茶になったはず。

と、こんなことをやっていたら気がつけば世の中、ゴールデンウィーク!

僕なりにリラックスして楽しんでまいりたいと思います。

皆様もぜひ、健やかなGWを!

 

(了)

原利彦
1975年香川県生まれ。1998年博報堂入社。営業職、媒体職を渡り歩き、出版社・ゲーム会社といったエンタテイメント業界を営業として担当。同時にさまざまな博報堂のコンテンツビジネスにも参画。2009年から博報堂ケトル参加。広告会社の営業をバックボーンとしたビジネス構築力と、メディアスキル、そして精神的タフさを武器に、企画から、ビジネスとしての着地までの責任を持ったコンテンツプロデュースが得意。
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