2020/05/25
ケトル的【宅活】のススメ(vol.5 日本酒)
ケトルキッチン編集部
新型コロナウイルスの影響で、#おうち時間 の充実が急がれる昨今。
こんなときこそ、今まで観たかった・読みたかった・聴きたかった
あの作品たちを、思う存分消化する時間にしませんか?
ってことで、これから定期的に博報堂ケトルの「宅活の達人」たちが、
映画や本、漫画、音楽など、それぞれのオススメのコンテンツを紹介していきます。
それではみなさん、お身体にだけは気をつけて、充実した宅活を!
第五回目のテーマは「日本酒」
今回は日本酒を愛してやまないケトラーが、この時期に自宅でしっぽり飲みたいお酒をセレクトしました。仕事終わりに飲むもよし、食事中に愉しむもよし。自粛生活も、次のステージに向かいつつありますが、それぞれの楽しみ方で、おうち時間をお過ごしください。
過去ケトル合宿を巡るStay home日本酒旅 選者/太田郁子
毎年ケトラー全員で行く「ケトル合宿」では、なぜか高頻度で酒蔵への研修があります。おうちにいながら、ケトル合宿を疑似体験!私からは、ケトル合宿で訪れた全国各地の日本酒をご紹介します。
2012年 飛騨高山・金沢合宿
やちや酒造「加賀鶴」
本能寺の変の後、前田利家公とともに尾張から加賀に渡り、殿様専用のお酒をつくっていた蔵元さん。NYの星付きレストランでも提供されています。合宿では恐れ多くも、ケトルラベルボトルをつくらせていただきました。
2015年 金沢合宿
福光屋「加賀鳶」
金沢で最も長い歴史をもつ酒蔵でありつつ、六本木ヒルズにも非常に洗練された直営店を持つなど先進的な取り組みをされている酒蔵さんです。伝統を守りつつ、時代の流れも意識したものづくりには、私たちケトラーも刺激を受けました。
2017年 広島・山口合宿
旭酒造「獺祭」
説明不要ですよね。獺祭と聞くだけで心浮き立ちます。NYに酒蔵をつくるプロジェクトなど、ケトルが大切にしている「越境」精神を学ばせていただきました。
2019年 富山合宿
枡田酒造「満寿泉」
シーバスリーガルの樽を使ったリンク8888や、ドンペリの酵母で作られているRシリーズなど、日本酒の手口ニュートラルの数々!合宿では、ケトラーが各自で持参した「日本酒にあうおつまみ」で桝田隆一郎社長と対決させていただきました。
同じ日本酒でも、冷で、燗で、常温で。そして数日にわけて飲んでみてください。ワインと同じように、空気に触れると味わいが徐々に変化していきます。一本でいくつものおいしさを楽しめる日本酒、おうち時間に是非、全国各地を舌で旅してみてください。
ふなぐち菊水 一番しぼり 元祖生原酒 選者/日野昌暢
ローカル界隈をうろうろしていると、酒蔵の世界で、私と同世代くらいの人たちが後継者になって、時代に合わせたリブランディングでアップデートを起こしている!という話をよく耳にします。
博報堂ケトルのローカルおじさんとしては、そんな中から、素敵なストーリーとともに紹介できる酒蔵をチョイスしちゃうゾ!と思ったのですが、調べてみると見事にどれも入手困難!
消費量は減っているのかもしれないけど、日本酒の世界は面白いことになっていますね。
手に入らないお酒を紹介するのもな、、、と思っていたら、僕には日常からリアルにヘビーユーズしている酒があることにふと気づきました。
ふなぐち菊水 一番しぼり 元祖生原酒(新潟県新発田市)
これです。
間違いないです。
コンビニで買えます。
そんななのに、めちゃくちゃうまい。見たことあるけど、飲んだことない人がいっぱいいるのではないですか!? 次、コンビニやスーパーに行ったら、ほぼほぼありますんで、ぜひ1本飲んでみてください。
僕が日本酒を好きになったきっかけは「生酒」のフレッシュさに驚いてからです。生酒というのは品質や味を安定させるための加熱処理「火入れ」をしてないお酒。火入れをしたものに比べると味わいがフレッシュでフルーティですが、冷蔵での保管が必要になります。
ほとんどの蔵では蔵出しの時の季節限定だったりするのが生酒です。 さらにこの「ふなぐち菊水」は加水もしていません。なので普通の酒よりアルコール度数が高いです。発酵を終えた酒のもろみを絞って、酒と酒粕に分離するときに、そこから流れ出る出来立ての酒を、品質保持に優れた缶詰にした一品なんですね。
本来は、酒蔵に来た人だけが飲めたお酒を、たくさんの人に楽しんでほしいと1972年に商品化されたものです。
なんというロングセラー!リブランディングでアップデートもすごいけど、ロングセラーはもっとすごい!この実力、ぜひみなさんの五感で確かめてみてください!加水してない分、ロックで飲むのも美味しいらしいですよ。
達磨正宗 3年古酒 選者/山下隼太郎
帰省もできない状況で、思いを馳せるのは地元岐阜。
その岐阜の白木恒助商店さんのお酒「達磨正宗」。このお酒、時間をかけて熟成させた古酒です。
古酒だから、透明じゃなくて綺麗な金色。とくに古いものだともっと色が濃くて、まるでウイスキーみたいな色をしていてびっくりします。
味わいも濃厚でとっても深い。いわゆる辛口でキリッ!スッキリ!水のよう!とは真逆です。
食べ物も強いものがよく合います。生姜をたっぷり入れた鶏レバー煮とか。食後なら、ケーキやアイスクリームとも抜群に合います。書いてたら飲みたくなってきた!
転んでもまた起き上がる「だるま」今、しみじみ飲みたいお酒です。
加賀の月 選者/高橋麻衣子
気がつけば寒くなく、暑くなくほどよい季節になっていました。夜も窓を開けてボーっとする時間を作るのに最適。そんな時間にぴったりなお酒が「加賀の月」。
月と付いてるだけあって、種類によって「三日月」「半月」「満月」「琥珀月」「月光」と名付けられており、飲み方も冷酒から燗酒までいける幅の広さがあります。大吟醸の燗もなかなか。どちらかと言うとパンチがあるわけではないので、食事の引き立て役に最適なのですが、静かに飲みたい時、叩いたきゅうりをいしる汁であえた簡単おつまみをお供にするのもまた良いものです。
月暦に合わせて飲むのも良し、さらに温度帯を変えて飲むのも良し。自分の「これ好き」を探せるお酒です。

